身体障害×在宅ワーク:就労継続支援B型で実現する働き方改革

身体に障害があっても

「自分らしく働きたい」

「社会とつながっていたい」

と願う人は少なくありません。

しかし、通勤や体力的な負担が大きい中で働くのは現実的に難しいこともあります。そんな中注目されているのが、「就労継続支援B型 × 在宅ワーク」という新しい働き方です。

特に身体障害を持つ方にとって、自宅で安心して作業できるこのスタイルは、働く機会を広げる有効な選択肢になり得ます。

💡この記事でわかること
  1. 就労継続支援B型ってどんな制度?
  2. 身体障害のある方が抱える就労の課題
  3. 在宅ワークとは?
  4. B型事業所が在宅ワークの支援内容
  5. B型事業所の在宅ワークの主な仕事内容
  6. B型事業所の在宅ワークのメリットと注意点
  7. 在宅での不安を軽減する4つの工夫
  8. 在宅ワークができるB型事業所を見つけるポイント
  9. 利用までの流れと必要な手続き
  10. よくある質問(FAQ)

について分かりやすく解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

1.就労継続支援B型ってどんな制度?

就労継続支援B型事業所

就労継続支援B型(以下B型事業所)は※障害者総合支援法に基づいた福祉サービスの一つです。

一般企業への就職が難しい障害や難病がある方に対し、働く場と作業内容、そして必要な支援を提供することで、社会参加と自立を促す制度です。

B型事業所は、利用者の方と雇用契約を結びません。そのため、自分の体調や生活リズムに合わせて、柔軟な働き方が可能です。

B型事業所は、以下のような目的をもって運営されています。

主な目的

  • 就労に必要なスキルを身につける
  • 社会参加の場を提供する
  • 働く習慣・自信を取り戻す
  • 少しずつ働く時間を増やしていく

主な対象となる方

  • 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病がある方
  • 就労経験があるが、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難になった方
  • 50歳以上の方
  • 障害基礎年金1級を受給している方
  • 上記1、2に該当しない方で、就労移行支援事業者等によるアセスメント(評価)により、就労面に関する課題が把握されており、就労継続支援B型の利用が適切と判断された方

📝参考(外部)リンク
障害者総合支援法とは? 目的やサービス、2024年の改正までわかりやすく解説

📝対象者やB型事業所について詳しくはこちらをご覧ください

就労継続支援B型事業所はどんな人が対象?自分に合った支援を見つけよう!

就労継続支援B型とは?制度の仕組みから利用方法まで分かりやすく解説

2.身体障害のある方が抱える就労の課題

就労継続支援B型事業所 身体障害者の車いすの困った女性

身体障害を持つ方は、以下のような理由で就労のハードルが高くなります。

主な理由

  • 移動や通勤が困難:バリアフリー対応の交通機関や職場が限られている
  • 体力的な制限:長時間勤務や立ち仕事が難しい
  • 医療的ケアが必要:通院頻度が高く、フルタイム勤務が難しい場合も

このような課題を抱える中、「在宅で自分の体調に合わせて働ける環境」は非常に重要なポイントになります。

3.在宅ワークとは?

就労継続支援b型事業所でパソコン作業をする女性

自宅でパソコンや手仕事などを行い、報酬(工賃)を得る働き方です。

インターネット経由の業務(データ入力やWEB制作、ライティング等)や、手作業系(クラフト、商品の袋詰め、シール貼り)まで多様化しています。

自宅にいながら通所と同様に「働く体験」ができる点が特徴です。

4.B型事業所が在宅ワークの支援内容

就労継続支援B型事業所 喜ぶ女性

近年、B型事業所の中には、在宅での就労支援に力を入れている事業所が増えています。

主な支援内容

  • 在宅での作業機会の提供: データ入力、Webライティング、プログラミング、デザインなど、自宅でできる仕事を提供します。
  • オンラインでのコミュニケーション支援: チャット、ビデオ通話、メールなどを活用したコミュニケーション方法をサポートします。
  • ICTスキルの訓練:在宅ワークに必要なPCスキルやオンラインツールの使い方を訓練します。
  • 作業環境の整備に関するアドバイス: 適切なPC周辺機器や作業スペースの確保についてアドバイスを行います。
  • 体調管理やメンタルヘルスサポート: 在宅での就労における体調管理や孤独感の解消など、メンタルヘルス面もサポートします。
  • 企業との連携によるステップアップ支援: 将来的には在宅での一般就労を目指せるよう、企業との連携やスキルアップ支援を行う事業所もあります。
Warning

各事業所によって、具体的な支援内容や体制は異なります。

見学や体験を通してご自身に合った事業所を選ぶことが重要です。

📝関連記事はこちらから

自分らしく輝く!身体障害の種類とB型事業所で働くという選択肢

5.B型事業所の在宅ワークの主な仕事内容

就労継続支援B型事業所支援員の女性

B型事業所の在宅ワークでは、さまざまな仕事内容があります。

ここでは、身体障害者の方でも比較的取り組みやすい仕事内容をいくつか紹介します。

データ入力・事務作業

  • 伝票入力
  • データ入力
  • 資料作成
  • 電話対応
  • 書類整理

これらの業務は、パソコンがあれば、場所を選ばずにできます。

Webサイト関連

  • ブログ記事作成
  • Webサイトの更新
  • データ分析
  • SEO対策

パソコンスキルを活かして、Webサイト関連の業務に挑戦できます。

ハンドメイド

  • アクセサリー製作
  • 手芸
  • 縫製
  • 木工

好きなことを活かして、ハンドメイド作品を製作し、販売することもできます。

イラスト・デザイン

  • イラスト作成
  • ロゴデザイン
  • Webデザイン

クリエイティブな才能を活かして、イラストやデザインの仕事に挑戦できます。

音楽・映像編集

  • 音楽制作
  • 楽曲編集
  • 動画編集
  • 音声編集

音楽や映像編集のスキルを活かした仕事に挑戦できます。

SNS・広報支援

  • SNSを使った商品の告知
  • 拡散
  • 動画編集
  • 写真投稿

など

スマートフォンやタブレットのみでも対応可能な作業です。

文章を書くことが好きな方におすすめです。

オンライン販売サポート

  • ECサイトの出品補助
  • 商品説明のライティング
  • 画像加工

などネットショップ運営に関わるサポート作業も可能です。ネットリテラシーがある方には向いています。

就労継続支援b型事業所でパソコン作業をする女性

などB型事業所によっては、これらの作業を在宅で行う環境を整えられています。

6.B型事業所の在宅ワークのメリットと注意点

就労継続支援B型事業所 考える女性と男性

身体障害のある方にとって、在宅ワークは多くのメリットがあります。

メリット

①通勤の負担軽減

身体障害者の方にとって、通勤は大きな負担となる場合があります。

  • 車椅子での移動の困難さ
  • 電車やバスの乗り降りの際の介助の必要性
  • 長時間移動による体力的な負担

在宅ワークであれば、これらの負担を軽減することができます。

②自分らしいペースで働ける

在宅ワークは、自分のペースで仕事を進めることができます。

  • 体調に合わせて休憩を取りながら働ける
  • 中しやすい時間帯に仕事に取り組める
  • 家庭の事情に合わせて、柔軟な働き方ができる

身体の状況や生活リズムに合わせて、無理なく働ける環境は、身体障害者の方にとって大きなメリットです。

③安心できる環境で仕事に集中できる

自宅という慣れ親しんだ環境で仕事をすることは、精神的な安定にもつながります。

  • 周囲の目を気にせず、落ち着いて仕事に取り組める
  • 自宅環境に合わせて、仕事しやすいように工夫できる
  • 家族や友人とのつながりを保ちながら、社会参加できる

就労継続支援B型を利用した身体障害のある方の在宅ワークには、多くのメリットがある一方で、いくつかの在宅B型ならではの注意点もあります。

これらを理解しておくことは、自分に合った働き方を選ぶ上で非常に重要です。

在宅ワークにおける5つの注意点

就労継続支援B型事業所 注意点

孤立感を抱きやすい

  • 通所とは異なり、他の利用者やスタッフと直接顔を合わせる機会が少ないため、孤独感や孤立感を感じやすくなります。
  • 雑談やちょっとした交流が減り、精神的な支えが希薄になることも

自己管理が求められる

  • 作業スケジュールの管理、報告のタイミング、モチベーション維持など、自己管理能力が必要です。
  • 生活リズムが乱れやすく、「ついだらけてしまう」可能性も。

支援スタッフとの関係が希薄になることがある

  • 対面での見守りや声かけができないため、体調や精神状態の変化に気づきにくい場合があります。
  • 相談しづらいと感じてしまう方もいます。

通信環境や機器の整備が必要

  • パソコンやインターネット環境が必要な作業も多く、利用者側で機材を準備するケースも。
  • デジタル機器の操作が苦手な方にとっては、ストレスになることも。

作業の幅に制限がある

  • 通所で行える軽作業やグループ作業に比べ、在宅では限られた作業内容に偏りやすい傾向があります。
  • 特に手渡しが必要な作業(検品、袋詰めなど)では対応が難しい場合も。

7.在宅での不安を軽減する4つの工夫

就労継続支援B型事業所の支援員女性
タスク管理ツールや作業報告シートの導入で作業効率と達成感をアップ
定期的なオンライン面談や電話連絡によるフォロー体制
在宅と通所の併用(週に1度は通所するなど)
生活支援スタッフとの連携(生活リズムの確認や健康チェック)

📝関連記事はこちらから

就労継続支援B型と身体障害者の働き方:可能性を広げるためのヒント

就労継続支援B型:身体障害者の方にとっての安心できる職場環境とは?

8.在宅ワークができるB型事業所を見つけるポイント

就労継続支援B型事業所 ポイント

B型事業所は、地域によって数やサービス内容が異なります。

自分に合ったB型事業所を見つけるためには、以下のポイントを参考にしましょう。

①在宅ワークに対応しているか

すべてのB型事業所が在宅ワークに対応しているわけではありません。

まずは、電話やメールで問い合わせて、在宅ワークに対応しているかどうかを確認しましょう。

②どんな仕事内容があるのか

興味のある仕事内容があるか、事前に確認しましょう。

身体機能や生活状況に合わせた作業が選べるかどうかも大切なポイントです。

たとえば、片手しか動かせない場合でも取り組める作業を用意してくれるか、自分の体調に応じて作業量を調整できるかなど、柔軟な対応が求められます。

事業所のホームページやパンフレットを確認したり、直接問い合わせてみてください。

③サポート体制が整っているか

在宅ワークでは、職場環境や業務内容によって、さまざまなサポートが必要になります。

就労継続支援B型事業所の支援員の男性と女性

チェック内容

  • 作業の進捗状況の確認
  • 困ったときの相談
  • 必要な機材の貸出

などのサポート体制が整っているか、確認しましょう。

④コミュニケーションが取りやすい事業所か

在宅ワークでは、オフィス勤務よりもコミュニケーションが取りにくくなる可能性があります。

事業所との連絡が取りやすく、相談しやすい雰囲気かどうか、確認しましょう。

⑤見学や体験利用ができるか

実際に事業所を見学したり、体験利用をしたりすることで、雰囲気や仕事内容を肌で感じることができます。

見学や体験利用ができるかどうか、問い合わせてみましょう。

⑥送迎や材料の配送体制もチェック

材料や完成品の受け渡しをどう行うのかも、在宅支援では非常に重要です。

郵送対応なのか、職員が届けてくれるのか、または利用者自身が取りに行く必要があるのかを確認しましょう。

📝関連記事はこちらから

【身体障害のある方へ】就労継続支援B型事業所の選び方|失敗しないための重要ポイント

身体障害があっても働ける!就労継続支援B型のメリットを徹底解説

就労継続支援B型をもっと自由に!在宅勤務で叶える新しい働き方

9.利用までの流れと必要な手続き

就労継続支援B型事業所の利用の流れ

B型事業所のご利用には「福祉サービス受給者証」の取得が必要となります。

📝詳しい流れについてはこちらの記事をご覧ください

就労継続支援B型の利用方法|必要書類・手続きの全ステップ

就労継続支援B型と障害福祉サービス受給者証|利用の流れ・必要書類・注意点

10.よくある質問(FAQ)

就労継続支援b型事業所悩む男性と女性

在宅ワークだけでB型事業所は利用できますか?

可能です。ただし、事業所によって在宅対応の有無は異なるため、事前に確認が必要です。

工賃はどのくらいですか?

平均的には月5,000円〜15,000円程度。ただし作業量や事業所の方針によって変動します。

必ず事業所に確認しておきましょう。

在宅作業に必要なパソコンやWi-Fiは自分で用意する?

一部の事業所では貸し出しもありますが、多くの場合は自宅環境が整っている方が有利です。

事業所に確認しましょう。

通所と在宅を併用できますか?

はい、併用できる場合が多いです。

体調に合わせて柔軟に組み合わせることが可能です。

事業所に確認しましょう。

「わからないことがあったらどうしたらいい?」

オンラインまたはLINE,電話ですぐに事業所のスタッフの方へつながるサポート体制が標準です。

不安な場合は「訪問型サポート」を併用できるかどうかも事前に確認しましょう。

📝参考(外部)リンク:障害のある方に対する相談支援について:厚生労働省

まとめ:自分らしい「働く」を見つけるために

身体に障害がある方にとって、「在宅ワーク × 就労継続支援B型」は、自分の体調や生活に合わせて、無理なく働ける新しい選択肢です

通勤の負担や体調面の不安を気にせず、自宅で安心して作業ができるこの制度は、これまで働くことが難しかった方々に、新たな可能性を広げています。

「やってみたい」

と思った時が、チャンスです!

まずは気軽にお近くの相談機関やB型事業所に

「在宅でできることから始めたい」

「体調の波があっても働ける環境が知りたい」

と問い合わせてみましょう。

ぜひ、見学や相談から始めて、あなたのペースで、少しずつ前に進んでいきましょう。

あなたにぴったりの“働き方”が、きっと見つかるはずです。

📝 参考リンク(外部)

京都市の就労継続支援B型事業所

就労継続支援B型事業所一覧 - 障がい者就労支援情報~全国版~

就労継続支援B型事業所の支援員の男性と女性

京都市伏見区にお住まいの皆様へ。

就労継続支援B型事業所「たきがわ笑店」は、「自分らしく働きたい」という気持ちを大切にする、あなたのための場所です。

就労継続支援の制度や特徴はもちろん、利用の対象となる方、そして利用にあたっての疑問など、皆様にとって役立つ情報を丁寧にご紹介しております。

「まずは少しずつ」「自分のペースで続けたい」

そんな思いをお持ちの京都市伏見区の皆様にも、安心して通っていただける温かい環境をご用意しています。利用者様一人ひとりの「やってみたい」を尊重し、それぞれのペースに合わせた働き方をサポートいたします。

対象となる方について

京都市伏見区にお住まいで、知的障害、精神障害、身体障害、発達障害などをお持ちの方で、一般企業での就労に不安がある方、または就労移行支援事業などを利用したが就労に結びつかなかった方などが対象となります。

対象となる方について

お仕事内容について

京都市伏見区の「たきがわ笑店」では、利用者様の多様なニーズに合わせて、パソコンやスマートフォンを使った様々なお仕事をご用意しています。ご自身のスキルや興味に合わせて、無理なく取り組める作業がきっと見つかります。

お仕事内容のご紹介

在宅ワークも可能!

お仕事内容によっては、ご自宅にいながら働く「在宅ワーク」も可能です。

通所が難しい方でも、社会との繋がりを持ちながら、ご自身のペースで働くことができます。

就労継続支援B型事業所たきがわ笑店でパソコン作業をする利用者の女性


※当事業所では内職の在宅は行っておりません。

「もしかしたら、自分にもできるかも!」

そう感じたら、まずはお気軽にお問い合わせください。

「たきがわ笑店」には、あなたが「自分らしく働ける」ためのサポートがここにあります。

安心できる環境で、新たな一歩を踏み出してみませんか?

まずはお気軽にお問い合わせください。

就労継続支援B型事業所たきがわ笑店の利用者と支援員の女性
就労継続支援B型事業所たきがわ笑店 問い合わせボタン
就労継続支援B型事業所たきがわ笑店の支援員
🏢事業所のご案内
  • 就労継続支援B型事業所 たきがわ笑店
  • 住所:〒612-0028
     京都市伏見区深草飯食町839-14 ソフトウェーブビル3階
  • アクセス:京阪本線「藤森駅」西口から徒歩3分♪
     ※エレベーターで3階までどうぞ!
  • 電話:075-644-4815
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