【発達障害×就労支援】就労継続支援B型とは?自分らしく働ける場所とその特徴
近年、障害者雇用や就労支援の分野において「就労継続支援B型(以下B型事業所)」の存在が大きく注目されています。
これからB型事業所の利用を考えている方や、発達障害のあるご家族を支援している方に向けて、安心して通える職場環境を紹介します。
B型事業所は、障害のある方が自分のペースで社会参加できるようサポートする大切な場所です。
特に発達障害(自閉スペクトラム症やADHD、学習障害など)を抱える方は、周囲の理解や支援が不可欠なシーンが多くあります。
本記事では、B型事業所の作業内容を中心に、発達障害への理解を深めながら、安心して働くためのヒントをわかりやすく解説します。
あわせて、よくあるQ&Aもご紹介しますので、利用を検討している方の参考になれば幸いです。
■ B型事業所とは

B型事業所は、障害者総合支援法に基づいて設置されています。
B型事業所は、障害や病気などの理由で、一般就労やA型事業所(雇用型)の利用が難しい方を対象にした、福祉サービスのひとつです。
就労経験があるものの現在は一般企業での勤務が難しい方、または18歳以上で障害者手帳をお持ちの方が主な対象となりますが診断書をお持ちの場合だけでもご利用いただけます。
雇用契約を結ばずに、自分の体調や生活のリズムに合わせて作業に取り組めるのが大きな特徴です。
賃金(工賃)は発生しますが、一般企業での給料とは異なり、支援や練習の意味合いが強いものになります。
具体的なメリットは以下の通りです
- 自分のペースで通える
働く日数や時間帯などを調整しやすく、体調不良や障害特性による困難が生じた際も休みやすい傾向にあります。無理なく働き続けることができるので、長期的な就労を目指す上で大きなサポートとなります。 - 工賃(給料)が変動制
B型事業所では、A型事業所のような時給制ではなく、生産活動などの成果に応じて「工賃」が支払われます。金額は事業所ごとや仕事内容によって差がありますが、自分の特性や体調に合わせて働けるため、安定した環境を得やすいというメリットもあります。 - スタッフの手厚い支援
個別の特性や得意・不得意を把握しながら、より適した作業を提案してくれるため、苦手なことを無理に続けてストレスを感じるリスクを減らせます。定期的に面談を行いながら、一人ひとりの目標や状態に合わせてサポートしてくれる体制が整っているのが一般的です。
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■ 発達障害とは

発達障害とは、生まれつきの脳の機能の偏りによって生じる障害の総称であり、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などが代表的なものとして知られています。
外見からは分かりにくいことも多く、「コミュニケーションが苦手」「特定のことに強いこだわりを持つ」「忘れ物やミスが多い」「空気が読みにくい」といった特徴が周囲から誤解されやすいという課題があります。
このような特徴は個人差が非常に大きいため、「発達障害があるからできない」というよりも、「この人にはどんな支援が必要か」「どんな環境だと能力を発揮できるか」を見極めながら働けるようにすることが重要です。
B型事業所は、この環境調整や特性に合わせたサポートを行うことで、利用者が社会との接点を持ち続けられるよう支えています。
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■ B型事業所での主な作業内容

B型事業所では、利用者一人ひとりの特性や希望に合わせて、無理なく働ける環境が整えられています。
以下では、代表的な作業内容をいくつかご紹介します。
軽作業・内職作業
・商品の袋詰め、シール貼り
・部品の組み立て、検査
・封入や書類整理等の事務補助
ステップごとに手順が分かりやすく、単純作業が中心となる場合が多いため、集中力を要する方やルーティンワークに向いている方にとっては取り組みやすい仕事です。
農作業・園芸作業
・野菜や花の栽培
・果物の管理や収穫
・苗の植え付けや水やり
自然の中で身体を動かしながら作業できるため、運動不足の解消にも一役買います。
こだわりが強くても、自分の担当エリアをしっかりと任されることでやりがいや達成感を得やすいのが魅力です。
カフェ・飲食関連
・簡単な調理補助
・皿洗いや料理の盛り付け
・接客、レジ業務のサポート
お客様とのコミュニケーションが必要になる場面もありますが、スタッフがフォローに入ってくれることが多いため、苦手意識を克服するための練習にもなります。
対人関係が難しい場合は、裏方の作業に専念できるよう配慮されることも多いです。
手芸・アート活動
・手芸品やアクセサリーの制作
・アート作品の作成、販売
・裁縫、編み物、刺繍など
クリエイティブな作業が得意な方には、自分の才能を活かせる場所になります。
個性的な作品を作って販売する事業所もあり、自分の表現活動を社会につなげるやりがいがあります。
PC・IT関連業務
・データ入力や書類作成
・画像や動画の編集補助
・ホームページやSNSの更新
発達障害の特性によっては、対面コミュニケーションよりもパソコン作業の方が得意な方もいます。データや画像処理、ウェブ作成など、得意分野を活かしやすいのが特徴です。
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■ 安心して働くための5つのポイント

- 作業手順の視覚化
発達障害の方の中には、口頭での説明だけでは理解しづらい方がいます。
そのため、マニュアルやイラスト、写真を活用した視覚的なサポートが整っているかを事業所選びの際に確認しましょう。 - 環境を整えて快適に作業できるようにする
大きな音や明るい光などに敏感な場合は、イヤーマフを使用できるか、作業スペースの照明を調整可能かなど、過ごしやすい環境が用意されているかどうかが重要です。 - スモールステップでの取り組み
いきなり難しい作業や複雑な作業を任せられると混乱しがちです。
小さな作業から順序立ててステップアップできる仕組みがあると、成功体験を積みやすくなり、モチベーションを維持しやすいでしょう。 - 無理せず休める制度
体調不良やメンタル面の不安が大きい場合など、休憩や休暇を柔軟に取れるかどうかは長期的な就労を続ける上で欠かせません。
利用開始前に休暇制度や休みやすい雰囲気かどうかを確認すると安心です。 - スタッフとのこまめな面談
自分の気持ちや課題を随時共有しやすい環境があるかどうか、面談を定期的に行ってくれるかも重要な要素です。
困り事があったらすぐに相談できることでストレスを溜め込みにくくなります。
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■ よくあるQ&A

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B型事業所の利用を始めるにはどうすればいいの?
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まず、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口に問い合わせ、「障害福祉サービス受給者証」の取得手続きを行います。
医師の診断書が必要な場合もあるため、担当窓口の指示に従って書類をそろえましょう。
受給者証が発行されたら、気になるB型事業所に連絡を取り、見学や体験利用を経て利用を決定する流れが一般的です。
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発達障害でも本当に働けるの?
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発達障害の方こそ、B型事業所のようなサポート体制が整った場所で自分の特性に合った仕事をすることで、社会参加を実現しやすいケースが多いです。
スタッフがコミュニケーション面や作業面などで細やかにフォローしてくれるので、安心して作業に取り組めるでしょう。
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B型事業所とA型事業所の違いは?
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A型事業所は雇用契約を結び、最低賃金が保障されます。
一方、B型事業所は雇用契約を結ばない形で工賃が支払われます。
A型よりも自由度が高い反面、工賃が低くなりがちです。
しかし、自分のペースに合わせた働き方ができる、負担が少ないといった魅力があります。
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工賃はどのくらいもらえるの?
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事業所や作業内容、地域によって大きく異なります。
月に数千円~数万円程度が一般的ですが、実際の金額は本人の作業量や実績に影響されます。
事業所によっては、より高い工賃を目指す取り組みを行っているところもあるため、見学や事前説明でしっかり確認すると良いでしょう。
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通所の頻度や時間はどれくらい?
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利用者の希望や体調、家庭の状況によって異なります。
週に数日だけ通う方もいれば、毎日通所している方もいます。
また、午前のみや午後のみなど、柔軟に対応可能な事業所も多いので、自分に合った通い方を選ぶことが大切です。
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将来的に一般就労(企業勤務)を目指せるの?
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もちろん可能です。
B型事業所で経験を積み、必要なスキルやコミュニケーション能力を身につけてから就労移行支援(就労移行事業所)へ移行し、その先の一般就労を目指す方もたくさんいます。
まずは無理をせず、B型事業所で自分に合った働き方を確立し、心身ともに安定させることが第一歩です。
■B型作業所の利用の流れ
B型事業所を利用するためには、主に以下のステップを踏む形が一般的です。
- 1市区町村の障害福祉窓口に相談。
- まずはお住まいの自治体の障害福祉課や福祉窓口に相談します。

- 2意向に合わせた事業所探し・見学
- 通いやすさやスタッフとの相性は大切です。

- 3利用契約・通所開始
- 行政の手続きと並行して事業所と契約手続きを行い、利用開始日を決めます。

- 4定期的な面談・状況の振り返り
- 利用中はスタッフとの面談が定期的に行われます。
必要に応じて支援計画を見直してもらい、より自分に合ったペースで通所できるよう調整しましょう。

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【完全ガイド】就労継続支援B型の利用方法|必要書類・手続きの全ステップ
就労継続支援B型と障害福祉サービス受給者証|利用の流れ・必要書類・注意点
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■ 地域に合った事業所選び

B型事業所は全国各地に存在しますが、地域によって特色が異なります。
例えば農業が盛んな地域であれば農作物関連の仕事を中心としていたり、市街地の事業所ではカフェやレストラン、内職系の仕事が充実していたりします。
地元の特産品を加工販売する事業所も多く、利用者が地域社会に貢献していると実感できるのも大きなやりがいに繋がります。
事業所を選ぶ際には、立地や通いやすさも重要ですが、見学や体験時に「スタッフの雰囲気」「サポート体制」「利用者がリラックスして作業しているか」などをよく観察すると、自分に合った環境かどうかを判断しやすくなります。
■ まとめ:自分らしい働き方を見つけるために

B型事業所は、発達障害などのある方が自分らしく働き続けるための大切な選択肢です。
工賃だけでなく、自分のペースや特性に合った作業を選べることが大きなメリットです。
事業所によって内容や支援が異なるため、まずは見学や相談から始めてみましょう。
地域の福祉資源や家族、支援機関と連携しながら、自分に合う環境を見つけることが大切です。
適切なサポートがあれば、「できない」が「できる」に変わる瞬間は必ずあります。
不安なときは遠慮せずに相談しながら、一歩ずつ前に進んでいきましょう。

📝 参考リンク(外部)
就労継続支援B型事業所一覧 – 障がい者就労支援情報~全国版~

京都市伏見区にお住まいの皆様へ。
就労継続支援B型事業所「ふじのもり笑店」は、「自分らしく働きたい」という気持ちを大切にする、あなたのための場所です。
就労継続支援の制度や特徴はもちろん、利用の対象となる方、そして利用にあたっての疑問など、皆様にとって役立つ情報を丁寧にご紹介しております。
「まずは少しずつ」「自分のペースで続けたい」
そんな思いをお持ちの京都市伏見区の皆様にも、安心して通っていただける温かい環境をご用意しています。利用者様一人ひとりの「やってみたい」を尊重し、それぞれのペースに合わせた働き方をサポートいたします。
対象となる方について
京都市伏見区にお住まいで、知的障害、精神障害、身体障害、発達障害などをお持ちの方で、一般企業での就労に不安がある方、または就労移行支援事業などを利用したが就労に結びつかなかった方などが対象となります。
お仕事内容について
京都市伏見区の「ふじのもり笑店」では、利用者様の多様なニーズに合わせて、パソコンやスマートフォンを使った様々なお仕事をご用意しています。ご自身のスキルや興味に合わせて、無理なく取り組める作業がきっと見つかります。
在宅ワークも可能!
お仕事内容によっては、ご自宅にいながら働く「在宅ワーク」も可能です。
通所が難しい方でも、社会との繋がりを持ちながら、ご自身のペースで働くことができます。

※当事業所では内職の在宅は行っておりません。
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