難病があっても安心!就労継続支援B型で「できること」から始める働き方ガイド

「難病と診断されて、働くことを諦めなければいけないのかもしれない…」

「難病のある自分には、もう社会とつながる方法がないかもしれない」

そんな不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

近年、病気や障がいの有無に関わらず、誰もが自分らしく働き続けられる社会の実現に向けて、様々な取り組みが進められています。

その中でも、就労継続支援B型は、難病を抱える方にとって、自分自身のペースで社会参加し、経済的な自立を図るための有効な選択肢の一つと言えます。

この記事では、就労継続支援B型が、難病を抱える方にとってどのように働き方の選択肢を広げてくれるのか、その具体的な内容やメリット、利用までの流れを分かりやすく解説していきます。

就労継続支援B型とは?

就労継続支援B型事業所

就労継続支援B型(以下B型事業所)は、一般企業での就職が難しい障害者や難病患者の方が、体調や能力に応じて働くことができる福祉サービスです。

障害者総合支援法に基づき運営され、全国の福祉事業所で提供されています。

B型事業所は、以下の特徴を持っています。

雇用契約を結ばない

就労継続支援B型では、一般的な雇用契約は結ばれません。

これは、利用者の状況や能力によって、作業内容や時間が変化することが多いためです。

✅工賃(作業に対する報酬)あり

利用者は、行った作業に対して、工賃という形で報酬を受け取ることができます。工賃の額は事業所や作業内容によって異なります。

✅個別の能力や状態に合わせた支援

利用者の状況に合わせて、作業内容や時間、休憩時間などが調整されます。

多様な仕事内容

事務作業、軽作業、清掃、創作活動、SNS運営、動画編集など、痔事業所によって違いがあり、多種多様な仕事があります。

専門スタッフによるサポート

身体的なサポートはもちろん、精神的なサポートや就労に関する相談にも対応します。

✅就労経験の積み重ね

B型事業所で培った経験は、自信やスキルアップに繋がり、将来の選択肢を広げることに役立ちます。

📝【参考外部リンク】

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難病とは?対象になる病気の例

就労継続支援b型事業所悩む男性と女性

「難病」とは、原因が明らかでなく、治療法が確立しておらず、慢性的な経過をたどる病気のことを指します。

対象となる主な難病

  • 筋ジストロフィー
  • 多発性硬化症
  • 全身性エリテマトーデス(SLE)
  • パーキンソン病
  • クローン病
  • 潰瘍性(かいようせい)大腸炎
  • ALS(筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせい そくさくこうかしょう))

これらの病気は、日によって体調が変動することが多く、安定した就労が難しいとされます。

そのため、柔軟な就労支援が求められるのです。

📝 関連記事(外部リンク)

難病とは:厚生労働省

指定難病:厚生労働省

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難病のある人が直面する就労の5つの課題とは?

就労継続支援B型事業所 考える女性と男性

難病を抱える方にとって、「働く」ということは大きな挑戦であり、さまざまな壁が立ちはだかります。

医療の進歩により社会参加が可能になってきた一方で、就労に関しては今もなお多くの課題が存在しています。

1. 体調の変動による安定した勤務の難しさ

難病の多くは、症状が日によって変化しやすく、体調が安定しないことが一般的です。

そのため、「毎日決まった時間に出勤する」「フルタイムで働き続ける」といった一般的な就労スタイルを維持するのが困難なケースも少なくありません。

2. 通院や治療との両立の難しさ

定期的な通院や長期にわたる治療が必要な場合、柔軟な勤務体制を求めても、企業側が対応できないこともあります。

結果として「通院に理解のある職場が見つからない」「通院日と勤務日が重なる」など、両立の難しさが生じやすくなります。

3. 疾患への理解不足と職場での偏見

難病は外見からでは分かりづらいことが多く、「見た目が元気そうだから」といった誤解を受けやすいです。

また、周囲からの無理解や偏見によって、職場での孤立やメンタルへの負担を感じる方も少なくありません。

4. 難病による制限と業務内容のミスマッチ

体力の制限や動作の制限、さらには認知機能の変化がある場合、業務の内容によっては適応が難しいこともあります。

自分に合った仕事を見つけようとしても、求人の選択肢が限られていたり、希望する職種での雇用が難しかったりする現実があります。

5. 就労継続の不安とキャリア形成の困難さ

長期的に働き続けることへの不安も、難病のある方が抱える大きな課題の一つです。

「いつ悪化するかわからない」「急に働けなくなるかもしれない」といった不安は、キャリア形成にも影響を与えます。

そのため、希望するキャリアを描きにくくなるケースもあります。

就労継続支援B型 悩む女性

多くの難病は症状が安定しないため、一般就労が難しい場合もあります。

そのため、B型事業所などの福祉的就労支援を利用して、「体調に合わせた働き方」を実現する方が増えています。

このような悩みを抱える中で、B型事業所は、難病がある方にとって希望の光となる可能性を秘めています。

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難病のある方を支えるB型事業所の役割とは?

就労継続支援B型事業所の支援員の男性と女性

前述のように、難病を抱える方が就労する上では多くの課題があります。

しかし、これらの課題を一人で乗り越えるのは簡単ではありません。

そこで注目されているのが、「B型事業所」の存在です。

1. 自分のペースで働ける環境

B型事業所の最大の特徴は、「雇用契約を結ばず、作業内容や勤務時間が柔軟に設定できる」ことです。

たとえば、体調が安定しない日は短時間だけ作業したり、通院のために休んだりすることも可能です。

こうした柔軟な勤務体系は、難病のある方が長く無理なく働き続けるために大きな助けになります。

2. 通院や体調に合わせたスケジュール調整

事業所によっては、通院日を事前に相談することでスケジュールを調整してくれたり、症状が悪化した際には一時的に在宅ワークに切り替えるなどの配慮が行われることもあります。

医療と就労の両立を目指す上で、非常に心強い存在です。

3. 障害や疾患に理解のあるスタッフによるサポート

B型事業所のスタッフは、障害や難病への理解を持つ専門職が多く在籍しています。

そのため、「無理のない業務内容の提案」「体調変化に応じた作業変更」「生活面の相談」など、総合的なサポートを受けられます。

精神的な安心感が得られることも、難病のある方にとって大きなメリットです。

4. 自分に合った作業内容の選択肢

事業所によって提供される作業はさまざまです。

軽作業(内職やシール貼り)、パソコン作業、農作業、ハンドメイド作品の制作、ネットショップの運営補助など、身体や体調に合わせた作業が選べることも特徴です。

自分の得意なことや、やってみたいことを活かして、無理のない範囲でスキルを伸ばしていくことができます。

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5. スモールステップでの社会参加と自己肯定感の回復

B型事業所は「まずは社会とのつながりを持つこと」から始める場所です。

急にフルタイムで働くのではなく、少しずつ作業に慣れ、自信をつけながら次のステップ(A型支援や一般就労)を目指すことも可能です。

こうした“スモールステップ”による社会参加は、自己肯定感の回復にもつながります。

このように、就労継続支援B型は難病のある方にとって「無理なく」「安心して」「自分らしく」働ける場所であり、働き方の選択肢を広げてくれる大切な支援制度です。

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難病とB型事業所での働き方の具体例

就労継続支援B型 ひらめく女性
例1:パーキンソン病の方(40代・男性)

体調の波があるため、週2回・午前中のみ事業所に通所。部品の袋詰め作業を行いながら、仲間と話す時間を楽しんでいます。

例2:クローン病の方(30代・女性)

症状が安定しない日があるため、在宅ワーク中心。

B型事業所からデータ入力業務を受託し、自宅で無理なく作業しています。

例3:多発性硬化症の方(50代・女性)

通院が多いため、通所日を柔軟に変更しながら、軽作業(チラシ折り)や自主製品づくりに参加しています。

就労継続支援B型 喜ぶ利用者の男性と女性

このようにB型事業所を利用することで、難病を抱えながらも、自分らしい働き方を実現し、充実した日々を送っている方は多くいます。

難病の方がB型事業所を選ぶ8つのポイント

就労継続支援B型 良いことを思いつく女性

医療サポート

健康状態の管理、体調不良時の対応、薬の服用サポートなどが整っているか確認しましょう。

②身体的負担軽減

体力に合った作業、適切な休憩時間、バリアフリーの環境などが整っているか確認しましょう。

③精神面サポート

相談しやすい雰囲気、ストレスケアなどのサポート体制があるか確認しましょう。

④個別支援計画

あなたの希望や目標を理解し、柔軟に見直せる計画を作成してくれるか確認しましょう。

⑤事業所見学

実際に見て、雰囲気や働く人の様子などを確認しましょう。

通いやすさ

無理のない距離、送迎の有無を確認

作業内容の多様さ

自分の得意や体調に合う仕事があるかチェック

⑧在宅支援の有無

通所が難しい場合に備え、在宅作業の有無も確認

B型事業所を利用する上での注意点

就労継続支援B型事業所 注意点

就労継続支援B型を利用する上では、以下のような点に注意が必要です。

事業所によって、受け入れられる障がいの種類や作業内容などが異なります。
自分の状態や希望に合った事業所を選ぶことが重要です。
利用開始前に、事業所と十分に相談し、不安な点は解消しておきましょう。
B型事業所は、あくまで「就労の支援」であり、就職活動の保証ではありません。

利用までの流れと必要な手続き

ステップ1:市区町村の窓口に相談
障害福祉課や福祉相談窓口に行き、「就労継続支援B型事業所を利用したいと相談。
ステップ2:医師の意見書を提出
「就労が困難である理由」を示す医師の診断書または意見書が必要。
ステップ3:障害福祉サービスの支給決定
市区町村から「障害福祉サービス受給者証」が交付される。
就労継続支援B型事業所 障害福祉サービス受給者証
ステップ4:事業所見学・契約
自分に合った事業所を選び、見学・体験後に契約。
就労継続支援B型事業所の支援員女性

📝参考リンク

障害のある方に対する相談支援について:厚生労働省(外部リンク)

📝B型事業所の詳しい利用方法についてはこちらをご覧ください。

【完全ガイド】就労継続支援B型の利用方法|必要書類・手続きの全ステップ

障害福祉サービス受給者証|利用の流れ・必要書類・注意点

就労継続支援B型の利用に年齢制限はありますか?

特に年齢制限はありません。難病などで就労が困難であれば、年齢に関係なく利用可能です。

就労継続支援B型を利用するには、何か資格や条件はありますか?

特定の資格や条件はありません。一般企業への就労が困難な状況であれば、誰でも利用できます。ただし、事業所によって受け入れられる障がいの種類や作業内容などが異なるため、事前に確認が必要です。

就労継続支援B型で働く場合、賃金はどのくらいもらえますか?

工賃は事業所や作業内容によって異なります。一般的に、最低賃金よりも低い場合が多いですが、働いた時間や成果に応じて支払われます。また、事業所によっては、社会保険や雇用保険に加入できる場合がありますので事業所に確認をしましょう。

就労継続支援B型は、将来一般企業に就職することを目指すためのサポートも受けられますか?

はい、事業所によっては、一般企業への就職を希望する利用者に対して、スキルアップのための訓練や就職活動のサポートを提供しています。

まとめ

就労継続支援B型事業所喜ぶ男性と女性

難病があっても、働くことをあきらめる必要はありません。

B型事業所は、難病を抱える方が自分の体調やペースに合わせて働きながら、社会とのつながりを保ち、経済的な自立を目指せる有効な選択肢のひとつです。

この記事では、B型事業所の概要、難病を抱える方への具体的な支援、メリット、利用方法、注意点などを詳しく解説しました。

もしあなたが、難病の診断を受けて働くことに不安や迷いを感じているのであれば、一度「就労継続支援B型」という働き方について知ってみてください。

自分に合った環境で無理なく社会と関わることで、新しい可能性がきっと見えてくるはずです。

📝 参考リンク(外部)

京都市の就労継続支援B型事業所

就労継続支援B型事業所一覧 – 障がい者就労支援情報~全国版~

ふじのもり笑店のロゴマーク

京都市伏見区にお住まいの皆様へ。

就労継続支援B型事業所「ふじのもり笑店」は、「自分らしく働きたい」という気持ちを大切にする、あなたのための場所です。

就労継続支援の制度や特徴はもちろん、利用の対象となる方、そして利用にあたっての疑問など、皆様にとって役立つ情報を丁寧にご紹介しております。

「まずは少しずつ」「自分のペースで続けたい」

そんな思いをお持ちの京都市伏見区の皆様にも、安心して通っていただける温かい環境をご用意しています。利用者様一人ひとりの「やってみたい」を尊重し、それぞれのペースに合わせた働き方をサポートいたします。

対象となる方について

京都市伏見区にお住まいで、知的障害、精神障害、身体障害、発達障害などをお持ちの方で、一般企業での就労に不安がある方、または就労移行支援事業などを利用したが就労に結びつかなかった方などが対象となります。

対象となる方について

お仕事内容について

京都市伏見区の「ふじのもり笑店」では、利用者様の多様なニーズに合わせて、パソコンやスマートフォンを使った様々なお仕事をご用意しています。ご自身のスキルや興味に合わせて、無理なく取り組める作業がきっと見つかります。

お仕事内容のご紹介

在宅ワークも可能!

お仕事内容によっては、ご自宅にいながら働く「在宅ワーク」も可能です。

通所が難しい方でも、社会との繋がりを持ちながら、ご自身のペースで働くことができます。


※当事業所では内職の在宅は行っておりません。

「もしかしたら、自分にもできるかも!」

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あなたが「自分らしく働ける」ためのサポートがここにあります。

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