就労継続支援B型のデメリットとは?利用前に知っておくべき注意点と後悔しないための対策
就労継続支援B型事業所は、障害や難病を持つ方々が働く機会を得るための支援制度として、日本全国で多くの方に利用されています。
就労継続支援B型への関心が高まる一方で、利用を検討されている方の中には

「B型事業所って、自分に合っているのかな?」
「メリットだけでなく、デメリットも知っておきたい…」
そんなふうに感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
メリットばかりに目を向けて安易に選んでしまうと、後になって「思っていたのと違った…」と後悔してしまうこともあります。
だからこそ、メリットだけでなく、デメリットについても正しく理解しておくことが大切です。
この記事では、B型事業所の特徴を簡単におさらいしつつ、利用前に知っておくべきデメリット・注意点・誤解を分かりやすく解説します。
「後悔しない選択」をするためにも、ぜひ最後までご覧ください。
就労継続支援B型とは?制度の概要と基本知識

就労継続支援B型事業所(以下B型事業所)は障害者総合支援法(外部リンク)に基づき、障害や難病があり、一般企業での雇用が難しい方に就労の場を提供する福祉サービスです。
最大の特長は、利用者と雇用契約を結ばない点です。
これにより、自身の体調や生活リズムに合わせた柔軟な働き方が可能です。
自分のペースで働きながら、社会参加や就労に必要なスキルを身につけることができる場所です。

主な特徴
- 雇用契約は結ばない(非雇用型)
- 自分のペースで無理なく働ける
- 工賃(収入)は作業実績に応じて支給
- 通所型・在宅型の選択も増加中
主な対象者
- 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病がある方
- 就労経験があるが現在働けない方
- 18歳以上で一般就労が難しいと認められた方
作業内容
事業所によって作業内容が異なりますが、具体的には内職作業(シール貼り、箱折り)、農作業、清掃、パソコン作業、ハンドメイド制作など多岐にわたります。

では、B型事業所を利用する上でどんなデメリットがあるのでしょうか?
事前に知っておくことで、ミスマッチを防ぐことができます。
就労継続支援B型の主なデメリット6選

1. 【工賃が低い】経済的な自立にはつながりにくい
最も多くの方が感じるデメリットは「工賃の低さ」です。
B型は雇用契約がなく、最低賃金が適用されないため、時給換算で100円〜200円という事業所も少なくありません。
▶ 実際の声:
「月に10日以上通っても2万円届かない。生活費の足しにはならない」
「趣味のお金すら足りず、親に頼っている状態」
経済的な自立や将来の安心を求める方にとっては、満足のいく報酬とは言い難い現実があります。
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就労継続支援B型で工賃アップを目指す!高い工賃を実現する方法と課題
2. 【ステップアップが難しい】一般就労への移行支援が弱い
本来、B型は「訓練や支援を通じて次のステップへ進む場」として設けられています。
しかし、実際には「利用者が何年も同じ作業を繰り返すだけ」になってしまうケースも多く見られます。
▶ 問題点:
- 一般就労に向けた面接練習や職業訓練の機会が少ない
- 支援員が「作業管理中心」で、就労支援のノウハウに乏しい
- モチベーションや目標設定が曖昧になりがち
就労移行支援のような「企業就労への橋渡し」が弱いため、スキルアップを目指す方には物足りなさを感じるかもしれません。
3. 【事業所によって質に差がある】
B型事業所は事業所によって運営方針・支援体制・職員の質・作業内容などに違いがあります。
▶ 事業所による違いの例:
- 毎日同じ軽作業のみ vs 多様な職業体験ができる
- 丁寧な個別支援がある vs 単純作業に放置される
- 精神的なサポートがある vs 問題があっても放置される
そのため、利用者と事業所のミスマッチが起きやすく、「期待していた支援が受けられなかった」と感じるケースも少なくありません。
4. 【社会的評価が低いことも】
残念ながら、世間的には「B型=働けない人のための施設」といった偏見も存在します。
それによって、本人や家族が「周囲の目」を気にしてしまうこともあります。
▶ こんな不安の声も:
「B型に通ってると言うと、働けない人扱いされた」
「親戚から“福祉に頼って甘えてる”と言われて傷ついた」
社会的理解が進んではいるものの、まだまだB型の意義が十分に浸透していない地域もあるのが実情です。
5. 【単調な作業が続きやすい】
B型事業所で提供される作業は、軽作業が中心です。
例えば、部品の組み立て、製品の袋詰め、データ入力、清掃など多岐にわたります。
これらの作業は「誰でもできる」ことが前提になっているため、慣れてしまうと単調に感じやすく、やりがいや達成感が得にくいという声もあります。
事業所によっては、パソコン作業に特化しているところもあります。
そうした事業所では、データ入力や書類作成、プログラミング補助といった、より専門的なスキルを要する作業に取り組むことができます。
6. 【制度上、改善が難しい側面も】
B型は福祉制度に基づく「非雇用型」の就労支援です。
法律や制度上、どうしても一般就労と比べて「報酬」や「社会的な保障」が弱い側面があります。
- 労災保険の適用が不明瞭なケースもある
- 年金受給者であっても、将来的な就労保障にはならない
- 労働法上の保護がないため、トラブル時に交渉力が弱い
利用するにあたっては、「制度の限界」も理解しておくことが大切です。
後悔しないための対策

デメリットがあるとはいえ、B型の意義は「誰もが無理なく働ける安心できる場所を提供すること」にあります。
その上で、以下のような対策を取ることで、満足度を高められます。
利用前に自分の目的や希望とB型事業所の特性が合っているかを見極めることが重要です。
✅事業所見学を複数回おこなう
一つの事業所に決め打ちせず、複数見学して「雰囲気」「支援体制」「工賃」「作業内容」を比較しましょう。
✅将来の目標を明確にしておく
「数年後に一般就労を目指したい」「週3で無理なく続けたい」など、自分なりのゴールを持つことが、支援の方向性にも影響します。
✅家族や支援者と連携をとる
周囲の理解やサポートがあることで、心の安定や課題への対処もしやすくなります。
B型事業所のメリットとは

①自分のペースで働ける
労働時間や作業量を自分の体調や状況に合わせて調整できます。
週に数日、短時間からの利用も可能なため、無理なく働ける環境が整っています。
②人とのつながりができる
同じような状況の仲間と一緒に働くことで、孤独感が軽減され、社会とのつながりを持つことができます。
支援員やスタッフもサポートしてくれるため、安心して働ける環境が整っています。

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③無理なく長期間利用できる
B型事業所の利用には、A型事業所のような雇用契約がないため、特定の期間に縛られることなく、長期的に利用することが可能です。
体調が安定しない方でも、安心して継続的に働くことができます。
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就労継続支援B型の利用期間は?気になる疑問をわかりやすく解説
④スキルアップの機会
PCスキルやビジネスマナーなど、就労に必要なスキルを習得できます。
資格取得を支援する事業所もあります。
自己成長を目指す方にとって、貴重な機会となります。

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就労継続支援B型で学べるスキルとは?仕事を通じて成長するポイントを解説
⑤就労支援
履歴書作成や面接対策など、就職活動のサポートを受けられます。
職場体験や実習の機会を提供している事業所もあります。
一般就労を目指す方にとって、心強い支援となります。
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⑥社会参加
他の利用者やスタッフとの交流を通して、社会とのつながりを持つことができます。
地域活動に参加できる事業所もあり、社会とのつながりを求める方にとっての居場所となります。

⑦工賃の支給
働いた分に応じて工賃が支給されます。
金額は少額であっても、経済的な自立を目指すことが出来、働く意欲にもつながります。
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利用前に確認しておきたいチェックリスト

以下の項目をチェックして、ミスマッチを防ぎましょう。
□ 目的(社会参加/ステップアップ/リハビリ)を明確にしている
□ 工賃の目安を理解し、生活設計に支障がないか確認した
□ 作業内容や1日のスケジュールを把握している
□ スタッフや事業所の雰囲気に安心感がある
□ 将来の目標や就労支援について相談できる体制がある
□ 体験利用を通じて無理なく続けられると感じた
よくある質問(FAQ)

-
就労継続支援B型だけで生活できますか?
-
工賃だけでの生活は厳しいため、障害年金などと併用する方が多いです。単独での生活は難しいのが現実です。
-
B型から一般就労に移ることはできますか?
-
できますが、本人の希望や準備状況によります。A型や就労移行支援への段階的な移行が一般的です。
-
在宅ワーク型のB型もありますか?
-
増えています。オンライン作業や自宅での軽作業に対応した事業所も。通所が難しい方におすすめです。
※当事業所(ふじのもり笑店)では在宅での就労も可能です。
まとめ:デメリットを理解すれば、B型は有効な選択肢になる

B型事業所は、多くの方にとって社会参加の大きな一歩になりますが、工賃や仕事内容、将来性といった面でデメリットも存在します。
だからこそ、利用前に「自分に合っているかどうか」「何を重視したいのか」を明確にし、納得した上で選ぶことが後悔しないコツです。
🔽B型事業所はこんな方に向いています

- 体調に波があり、毎日働くことが難しい
- 社会との接点を持ちたいが自信がない
- 一般就労に向けた第一歩を踏み出したい
B型のデメリットも理解した上で、B型事業所の特徴を理解し、自分に最適な環境を見つけてください。

📝B型事業所の詳しい利用方法についてはこちらをご覧ください。
⇒【完全ガイド】就労継続支援B型の利用方法|必要書類・手続きの全ステップ

📝 参考リンク(外部)
就労継続支援B型事業所一覧 - 障がい者就労支援情報~全国版~

京都市伏見区にお住まいの皆様へ。
就労継続支援B型事業所「ふじのもり笑店」は、「自分らしく働きたい」という気持ちを大切にする、あなたのための場所です。
就労継続支援の制度や特徴はもちろん、利用の対象となる方、そして利用にあたっての疑問など、皆様にとって役立つ情報を丁寧にご紹介しております。
「まずは少しずつ」「自分のペースで続けたい」
そんな思いをお持ちの京都市伏見区の皆様にも、安心して通っていただける温かい環境をご用意しています。利用者様一人ひとりの「やってみたい」を尊重し、それぞれのペースに合わせた働き方をサポートいたします。
対象となる方について
京都市伏見区にお住まいで、知的障害、精神障害、身体障害、発達障害などをお持ちの方で、一般企業での就労に不安がある方、または就労移行支援事業などを利用したが就労に結びつかなかった方などが対象となります。
お仕事内容について
京都市伏見区の「ふじのもり笑店」では、利用者様の多様なニーズに合わせて、パソコンやスマートフォンを使った様々なお仕事をご用意しています。ご自身のスキルや興味に合わせて、無理なく取り組める作業がきっと見つかります。
在宅ワークも可能!
お仕事内容によっては、ご自宅にいながら働く「在宅ワーク」も可能です。
通所が難しい方でも、社会との繋がりを持ちながら、ご自身のペースで働くことができます。

※当事業所では内職の在宅は行っておりません。
「もしかしたら、自分にもできるかも!」
そう感じたら、まずはお気軽にお問い合わせください。
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