【親御さん必見】知的障害のある子どもの就労継続支援B型とは?親ができる支援・サポートの方法を解説
知的障害のあるお子さんが社会とつながり、自分らしく働く方法の一つに「就労継続支援B型」があります。
しかし、

「就労継続支援ってどんな支援なの?」
「うちの子に合うの?」
「親として何ができるの?」
と、不安や疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、知的障害のあるお子さんをもつ親御さん向けに、就労継続支援B型の基本と、親としてできる具体的なサポート方法、ご利用までの流れを分かりやすく解説します。
この記事で分かること💡
- 就労継続支援B型とは?知的障害のある方が利用できる理由
- 知的障害のある方が抱える就労の6つの課題
- 就労継続支援A型とB型の違い【比較表】&ポイント解説
- B型事業所で得られる5つのメリット
- B型事業所での作業内容と知的障害のある方に向いている作業の選び方
- 知的障害のある子どもの「B型事業所」の利用を支えるために親ができる5つのこと
- お子さんの「働く」を支える親の役割
- ご利用までの手続き方法
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
就労継続支援B型とは?知的障害のある方が利用できる理由

就労継続支援B型(以下B型事業所)は、障害者総合支援法に基づく就労系障害福祉サービスの一つです。
一般企業などで働くことが困難な方が、雇用契約を結ばずに、軽作業などの就労訓練を行うことができる事業所を指します。
📝【参考外部リンク】
障害者総合支援法とは? 目的やサービス、2024年の改正までわかりやすく解説
主な目的

主な目的は、以下の通りです。
■働く場・活動の場の提供
雇用契約を結ぶことが困難な方でも、それぞれの能力や体力に合わせて働く機会を提供します。
■社会参加の促進
就労活動を通じて、社会とのつながりを持ち、自立を支援します。
■生産活動の機会提供
作業を通じて、集中力や持続力、協調性などを養い、働くことの喜びや達成感を味わう機会を提供します。
■生活リズムの安定
日中活動の場があることで、規則正しい生活リズムを確立し、健康的な生活を送ることに貢献します。
■ステップアップ支援
将来的に就労継続支援A型や一般企業への就労を目指す方のために、必要なスキルや知識を習得する場を提供します。
📝対象者や制度についての関連記事はこちらから
就労継続支援B型事業所はどんな人が対象?自分に合った支援を見つけよう!
就労継続支援B型とは何か?対象者・メリット・利用方法まで徹底解説!
知的障害のある方が抱える就労の6つの課題

① コミュニケーションの壁
- 言語理解・表現の難しさから、指示をうまく理解できない、報告・相談が苦手などの課題が生じやすいです。
- 周囲との意思疎通が難しいことで、誤解や孤立感が生まれることもあります。
② 作業スピード・正確性への不安
- 同じ作業を繰り返すことは得意でも、複雑な手順や臨機応変な対応が苦手なことがあります。
- 結果として、「効率が悪い」「生産性が低い」と評価されることがあり、自己肯定感の低下にもつながります。
③環境の変化に弱い
- 知的障害のある方は、決まった方法や日課を好む傾向があるため、急な予定の変更や、周りの環境が変わることに大きなストレスを感じやすいです。
- 職場の配置転換や担当業務の変更が、大きな不安要因になることもあります。
④社会的マナーや職場ルールの理解
- 時間管理、挨拶、休憩の取り方、服装マナーなど、職場における“当たり前”のルールを理解しにくいケースがあります。
- これにより、上司や同僚との関係性に支障が出ることもあります。
⑤就職活動自体の難しさ
- 面接での受け答えが難しい
- 履歴書の作成が困難
- 企業側の理解・配慮不足で、採用に至らない
⑥継続就労の困難さ
- 一度就職しても、支援が不十分だと早期離職につながるケースがあります。
- 長く安定して働くためには、職場・家族・支援機関が連携した支援が不可欠です。
上記のような課題に対し、「B型事業所」は非常に有効な選択肢です。
働くことに慣れる訓練や個別サポートを受けながら、無理のないペースで就労体験ができるため、知的障害のある方にとって大きな安心材料になります。
📝関連記事はこちらから
【就労継続支援B型×知的障害】自分らしい働き方を実現する方法とは?仕事内容や支援内容を解説!
就労継続支援A型とB型の違い【比較表】

✅就労継続支援A型とB型の違い【比較表】
項目 | A型事業所 | B型事業所 |
---|---|---|
雇用契約 | あり(最低賃金保証) | なし(工賃支給) |
対象者 | 働く力があり雇用が可能な人 | 雇用が難しく支援が必要な人 |
年齢制限 | 18歳以上65歳未満 | なし |
支援内容 | 就労訓練+雇用 | 働く習慣づけ・日中活動支援 |
目的 | 一般就労への移行 | 働く経験や生活リズムの安定 |
賃金形態 | 給与(最低賃金以上) | 工賃(平均月額1〜2万円程度) |
🔍 ポイント解説
- 知的障害のある方にとって、「B型」は無理のないペースで生活リズムを整えながら就労訓練ができる場所。
- 一方、「A型」はある程度安定して働ける力があり、給与を得ながら一般就労に向けてステップアップしたい方に適しています。
どちらの支援が本人に合っているかを親子で一緒に相談・見学しながら判断することが大切です。
📝詳しい記事はこちらから
就労継続支援A型とB型徹底比較!あなたに合った働き方を見つけよう!
B型事業所で得られる5つのメリット

①個人に合わせた作業ペースが可能
無理のないペースで取り組めるので、体調や特性に合わせて安定して働けます。
②コミュニケーションが苦手でも安心
職員のサポートがあり、対人関係が苦手な方でも安心して働ける環境が整っています。
③生活リズムを整える訓練になる
通所することで、日中の活動習慣が身につき、規則正しい生活の基盤ができます。
④社会との接点ができる
作業やイベントを通じて地域や他者と関わる機会が増え、社会参加への第一歩になります。
⑤ 将来のA型や一般就労へのステップアップも視野に入る
作業を重ねてスキルや自信がつけば、次のステップへのチャレンジにもつながります。
親御さんとしても、「うちの子に合った働き方ができている」と感じられる支援です。
📝関連記事はこちらから
【安心して働く】知的障害のある方にとっての就労継続支援B型のメリットとは?
【知的障害×就労継続支援B型】自分に合った事業所の選び方|後悔しないための完全ガイド
B型事業所での作業内容とは

以下に、B型事業所での作業内容の具体例を、分かりやすく表にまとめました。
知的障害のある方でも取り組みやすい作業が多く、支援員のサポートのもとで行われます。
✅ B型事業所の作業内容【具体例】
作業ジャンル | 作業内容の具体例 | 特徴・ポイント |
---|---|---|
軽作業 | シール貼り、袋詰め、箱折り、部品の組み立て | 単純な繰り返し作業が中心。集中力の訓練や達成感を得やすい。 |
農作業 | 野菜の栽培、収穫、出荷作業 | 自然の中で体を動かせる。屋外作業が好きな方に向いている。 |
清掃作業 | 公共施設・事業所内の掃除、ゴミ回収、トイレ清掃など | 生活スキルの習得にもつながる。マニュアルがあるため取り組みやすい。 |
手工芸・内職 | ビーズアクセサリー制作、刺し子、封入作業など | 手先を使う作業が好きな方に向いている。完成後の販売も可能。 |
パソコン作業 | データ入力、簡単な画像加工、名刺作成、タイピング練習 | ITスキルの向上にもつながる。得意分野を伸ばせる。 |
🔍 知的障害のある方に向いている作業の選び方

- 集中力が続きにくい方 → 短時間でできる「軽作業」や「内職系」
- 体を動かすのが好きな方 → 「農作業」や「清掃」
- パソコンに興味がある方 → 「データ入力」などの「IT系作業」
実際の作業内容や支援内容は事業所によって異なるため、見学や体験利用で実際の雰囲気を確認することが大切です。
📝関連記事はこちらから
就労継続支援B型で挑戦できる仕事とは?自分に合った働き方を見つけるヒント!
知的障害のある子どもの「B型事業所」の利用を支えるために親ができる5つのこと

👁 親ができること①:子どもの「強み」を見つける
- 就労支援の出発点は、「できないこと」より「できること」に注目すること
- 親だからこそ気づける得意なことを、支援者と共有することで支援計画が立てやすくなります。
例:
- ✋ 指先が器用 → 内職・軽作業(封入、袋詰め など)に向く
- 📦 コツコツ取り組むのが得意 → シール貼り、箱折り、検品など
- 🤝 人と接するのが好き → 接客補助、清掃作業などの職場に適性あり
👪 親ができること②:事業所選びをサポートする
- B型事業所は施設ごとに支援内容や雰囲気が異なる
- 子どもと一緒に見学・体験利用を行い、「ここなら頑張れそう」と思える場所を探すことが大切。
見学時のチェックポイント:
- ✅ 作業内容が本人に合っているか
- ✅ 職員との相性や支援体制の雰囲気
- ✅ 通いやすさ(距離・交通手段)
- ✅ 利用者の年齢層や雰囲気
🏡 親ができること③:日常生活の安定を支える
- 生活の安定は、就労を継続する上での重要な土台となります。
家庭でできる支援:
- ⏰ 規則正しい生活習慣(朝起き・食事・就寝など)を整える
- 💊 服薬の見守りや健康管理をサポート
- 💬 感情が不安定なときのフォローや寄り添い
- 🌿 一緒にリフレッシュ方法を見つける(散歩・趣味など)
🧩 親ができること④:社会的スキルを少しずつ育てる
- 働くには、作業スキルだけでなくソーシャルスキルも必要です。
家庭で日常的にできる練習:
- 🙋 あいさつをする
- 👂 相手の話をきちんと聞く
- ❓ 困ったときに職員に相談する練習
繰り返しの練習が、自信と行動力につながります
💬 親ができること⑤:本人の「気持ち」を尊重する
- 子どもの気持ちに寄り添い、自分で選ぶ力を大切にしましょう。
実践例:
- 「今日は疲れた」→ 無理をさせず休ませる
- 「この仕事が楽しい」→ 継続を応援する
- 「難しい」→ 支援者と相談し、作業内容を見直す
気持ちを尊重することで、自己肯定感と働き続ける力が育まれます
お子さんの「働く」を支える親の役割

知的障害のあるお子さんがB型事業所を利用する際、親御さんができることは多岐にわたります。
■正確な情報収集と相談
地域の情報や専門機関を活用し、お子さんのニーズに合った事業所を見つける。
■見学・体験の実施
実際に足を運び、お子さんと共に雰囲気を肌で感じる。
■サービス利用計画の作成支援
相談支援専門員と連携し、お子さんにとって最適な目標を設定する。
■利用開始後の継続的なサポート
事業所との密な連携、体調管理、モチベーション維持、将来を見据えた支援。
■親としての心構え
長期的な視点、完璧を求めすぎない姿勢、家族や地域との連携。
ご利用までの手続き方法

✅ ご利用までの主なステップ
- B型事業所と契約・利用開始
- お住まいの市区町村の「障害福祉課」へ相談
- 医師の診断書や意見書の提出
- サービス等利用計画の作成(計画相談支援)
- 受給者証の発行

📝詳しいご利用方法についてはこちらの記事をご覧ください。
就労継続支援B型と障害福祉サービス受給者証|利用の流れ・必要書類・注意点
よくある質問(FAQ)

-
何歳から利用できますか?
-
就労継続支援B型の利用には年齢制限はありませんが、多くの場合、高校卒業後や特別支援学校高等部卒業後から利用を開始するケースが多いです。利用開始の年齢は、お子さんの状況や事業所の受け入れ体制によって異なります。
-
知的障害が軽度でもB型事業所を利用できますか?
-
はい、可能です。本人の体調や環境によって一般就労が難しいと判断されれば、軽度の方でもB型を選択するケースがあります。
-
B型事業所の工賃(収入)はどれくらいですか?
-
全国平均は月額15,000円前後です。ただし地域や事業所によって差があり、高工賃に取り組む事業所では2~3万円以上のケースもあります。
-
親の介入が強すぎると逆効果になりませんか?
-
過干渉は本人の自立を妨げる可能性がありますが、「見守り」と「適切な声かけ・応援」はむしろ力になります。本人のペースを尊重することがポイントです。
-
送迎はありますか?
-
事業所によって送迎の有無は異なります。送迎を行っている事業所もあれば、行っていない事業所もあります。利用を検討する際には、必ず送迎の有無や範囲について確認するようにしましょう。
📝 参考リンク(外部)
まとめ:親のサポートが「働く力」につながる

B型事業所は、知的障害のあるお子さんが自分のペースで働く経験を積み、社会とつながる大切な場です。
その中で、親御さんのサポートは大きな力になります。
生活リズムを整える、強みを見つけて伝える、事業所選びを手伝うなど、日々の関わりが「働く自信」や「自己肯定感」へとつながります。
大切なのは、子どもの気持ちに寄り添い、無理なく前に進めるよう支えること。
不安なときは一人で抱え込まず、地域の支援機関や同じ立場の人とつながることも大切です。
焦らず、お子さんのペースで「働く力」を育んでいきましょう。
まずは、お住まいの地域の福祉窓口や、身近なB型事業所へ相談することから始めてみてください。

📝 参考リンク(外部)
就労継続支援B型事業所一覧 - 障がい者就労支援情報~全国版~

京都市伏見区にお住まいの皆様へ。
就労継続支援B型事業所「ふじのもり笑店」は、「自分らしく働きたい」という気持ちを大切にする、あなたのための場所です。
就労継続支援の制度や特徴はもちろん、利用の対象となる方、そして利用にあたっての疑問など、皆様にとって役立つ情報を丁寧にご紹介しております。
「まずは少しずつ」「自分のペースで続けたい」
そんな思いをお持ちの京都市伏見区の皆様にも、安心して通っていただける温かい環境をご用意しています。利用者様一人ひとりの「やってみたい」を尊重し、それぞれのペースに合わせた働き方をサポートいたします。
対象となる方について
京都市伏見区にお住まいで、知的障害、精神障害、身体障害、発達障害などをお持ちの方で、一般企業での就労に不安がある方、または就労移行支援事業などを利用したが就労に結びつかなかった方などが対象となります。
お仕事内容について
京都市伏見区の「ふじのもり笑店」では、利用者様の多様なニーズに合わせて、パソコンやスマートフォンを使った様々なお仕事をご用意しています。ご自身のスキルや興味に合わせて、無理なく取り組める作業がきっと見つかります。
在宅ワークも可能!
お仕事内容によっては、ご自宅にいながら働く「在宅ワーク」も可能です。
通所が難しい方でも、社会との繋がりを持ちながら、ご自身のペースで働くことができます。

※当事業所では内職の在宅は行っておりません。
「もしかしたら、自分にもできるかも!」
そう感じたら、まずはお気軽にお問い合わせください。
あなたが「自分らしく働ける」ためのサポートがここにあります。
安心できる環境で、新たな一歩を踏み出してみませんか?

どんなことでもお気軽にご相談ください。
スタッフが一人ひとり丁寧に対応させていただきます。


🏢事業所のご案内
- 就労継続支援B型事業所 ふじのもり笑店
- 住所:〒612-0028
京都市伏見区深草飯食町839-14 ソフトウェーブビル3階 - アクセス:京阪本線「藤森駅」西口から徒歩3分♪
※エレベーターで3階までどうぞ! - 電話:075-644-4815
- 営業時間:平日9:00〜18:00(土日お休みです)
- 受付時間:月〜金の9:00〜18:00(祝日除く)
- 公式サイト:https://shoten-group.com/
- メール:infoshoten-group.com