【難病の方へ】就労継続支援B型で在宅ワークは可能?仕事内容や利用方法を徹底解説

「難病を抱えていて、外で働くのは体調的に難しい…」


「社会とのつながりを持ちたいけれど、通勤が大きな負担になっている」


このような悩みを抱えている難病当事者の方や、そのご家族は少なくないでしょう。

体調の波が大きい難病の場合、安定して働き続けることに不安を感じるのは当然です。

しかし、諦める必要はありません。

近年、障害福祉サービスである「就労継続支援B型事業所」では、在宅での支援(在宅ワーク)が広まってきています。

本記事では、難病を抱える方が就労継続支援B型を利用して在宅ワークを始めるために知っておきたい情報を、網羅的に、そして分かりやすく解説します。

対象となる条件から、具体的な仕事内容、利用手続き、自分に合った事業所の選び方まで、あなたの「働きたい」気持ちを後押しする内容です。

この記事を読めば、在宅で自分らしく働くための具体的な一歩が見えてくるはずです。

就労継続支援B型事業所とは?改めて基本をおさらい

就労継続支援B型事業所

まず、「就労継続支援B型」(以下B型事業所)がどのようなサービスなのか、基本的な部分を確認しておきましょう。

B型事業所とは、障害や難病のある方が、雇用契約を結ばずに、軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービスです。

障害者総合支援法に基づいて提供されており、自分の体調やペースに合わせて通所し、簡単な作業を通じて工賃を得ながら、働くスキルや体力を身につけることを目的としています。

大きな特徴は「雇用契約を結ばない」点です。

これにより、勤務時間や日数に縛られず、体調が良い日に利用するなど、柔軟な働き方が可能になります。

社会とのつながりを持つ第一歩として、また、自分らしく安心して過ごせる「居場所」として、

B型事業所を利用されている方も多くいらっしゃいます。

【A型事業所との違い】

よく比較される「A型事業所」は、利用者と事業所が雇用契約を結びます。

そのため、最低賃金が保証される一方で、一定の勤務時間や業務遂行能力が求められます。

体調を最優先に、無理なく始めたい方にとっては、B型事業所が適している場合が多いでしょう。

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難病の方もB型事業所の対象になる?

結論から言うと、難病の方もB型事業所の対象となります。

障害者総合支援法の対象となる「疾病」は、2024年4月時点で369種類(参考リンク参照)が指定されており、これに該当する難病を抱えている方は、サービスの対象となります。

📝参考リンク(外部)

指定難病 |厚生労働省

【対象となる方の主な条件】

利用対象となるのは、具体的に以下のような方々です。

  • 年齢が18歳以上の方
  • 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、または指定難病のある方
  • 企業等での就労経験があるが、年齢や体力の面で一般企業での雇用が困難となった方
  • 就労移行支援を利用したが、最終的に企業への就職に結びつかなかった方
  • 50歳に達している方、または障害基礎年金1級を受給している方

重要なのは、必ずしも障害者手帳の所持が必須ではないという点です。

医師の診断書や、定期的な通院の証明などによって、市区町村の判断でサービスの必要性が認められれば、利用が可能になる場合があります。

ご自身の病気が対象になるか分からない場合は、まずはお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口や、相談支援事業所に問い合わせてみるのが確実です。

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労継続支援B型で在宅ワークはできる?

はい、B型事業所を利用して在宅で仕事(在宅就労)をすることは可能です。

新型コロナウイルスの影響もあり、国は障害のある方が柔軟に働ける環境を推進しています。
その一環として、一定の要件を満たすことで、B型事業所の利用者が自宅で作業を行うことを認めるようになりました。

これにより、

  • 感染症への不安がある方
  • 体調の波が大きく、毎日の通所が困難な方
  • 移動に介助が必要で、通勤自体が大きな負担となる方
  • 人混みや特定の環境が苦手な方

といった、これまで通所をためらっていた難病当事者の方々も、B型事業所の支援を受けやすくなっています。

ただし、すべてのB型事業所が在宅ワークに対応しているわけではありません。 

在宅支援の体制を整えている事業所を探す必要があります。

B型事業所の在宅ワークではどんな仕事をするの?【具体例】

就労継続支援B型事業所の様々な軽作業

在宅ワークの仕事内容は、事業所の方針や取引先によって多岐にわたります。

ここでは、代表的な仕事内容をカテゴリー別に紹介します。

パソコンを使った作業


専門的なスキルがなくても始められるものが多く、在宅ワークの主流となっています。

  • データ入力:アンケート結果や名刺情報などを指定のフォーマットに入力する作業。
  • 文字起こし:会議やインタビューの音声データを聞きながら、テキストに書き起こす作業。
  • 簡単なWebリサーチ:指定されたテーマについて、インターネットで情報を調べてまとめる作業。
  • ECサイトの商品登録:ネットショップの商品画像や説明文を登録する作業。
  • ブログ記事作成の補助:簡単な文章作成や誤字脱字のチェックなど。


手作業・軽作業

自宅に送られてくるキットや材料を使って行う作業です。

  • アクセサリー作り:ビーズアクセサリーやレジン小物の組み立て、検品。
  • シール貼り・袋詰め:商品にラベルシールを貼ったり、チラシを封筒に入れたりする作業。
  • 部品の組み立て:簡単な電子部品や文房具などの組み立て。
  • 検品作業:完成品に傷や汚れがないかチェックする作業。


クリエイティブな作業

得意なことや趣味を活かせる仕事もあります。

  • イラスト作成:Webサイトやパンフレットに使う簡単なイラストの作成。
  • デザイン:バナー広告やSNS投稿用の画像デザイン。
  • 動画編集:簡単なカット編集やテロップ(字幕)入れ。


これらの作業は、事業所の職員がオンラインツール(ZoomやChatworkなど)を使って、やり方を丁寧に教えてくれます。

また、定期的なオンライン面談で体調や進捗を確認してくれるため、一人で孤立することなく安心して取り組めます。

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在宅ワークができるB型事業所を利用するまでの流れ【4ステップ】

在宅ワークに対応したB型事業所を利用するまでの大まかな流れは、以下の通りです。

ステップ1:相談・情報収集
まずはお住まいの市区町村の障害福祉課や、地域の相談支援事業所に相談します。
「難病があり、在宅で利用できるB型事業所を探している」と具体的に伝えましょう。
そこで、地域の事業所リストや情報を提供してもらえます。


ステップ2:事業所の見学・体験
気になる事業所が見つかったら、連絡を取って見学や体験を申し込みます。
在宅ワークがメインでも、一度は事業所を訪問し、職員の雰囲気や支援方針を確認することが大切です。
オンラインでの面談や説明会に対応しているか?
どのようなサポート体制があるか?
工賃や仕事内容の詳細
などをしっかり確認しましょう。

ステップ3:利用申請(受給者証の申請)
利用したい事業所が決まったら、市区町村の窓口で「障害福祉サービス受給者証」の申請手続きを行います。
この手続きには、サービス等利用計画案の作成や、医師の診断書などが必要になる場合があります。
手続きについては、相談支援事業所がサポートしてくれます。

【ステップ4:利用契約・支援開始】
受給者証が交付されたら、事業所と正式に利用契約を結びます。
契約内容をよく確認し、納得した上で契約しましょう。
契約後、在宅ワークに必要な機材の準備(事業所が貸与する場合も)や、仕事の進め方についてのオリエンテーションを受け、いよいよ在宅での支援がスタートします。

失敗しない!在宅ワーク可能なB型事業所の選び方【5つのポイント】

自分に合った事業所を見つけることが、無理なく働き続けるための鍵です。

以下の5つのポイントをチェックしましょう。

1.在宅支援の実績とノウハウがあるか

在宅支援を始めたばかりの事業所よりも、長く取り組んでいてノウハウが蓄積されている事業所の方が安心です。


見学時に、在宅利用者の人数や、どのようなサポートを行っているか具体的に質問してみましょう。

2.コミュニケーションの手段と頻度

在宅ワークでは職員とのコミュニケーションが重要です。

チャットツール、電話、オンライン面談など、どのような方法で、どのくらいの頻度で連絡を取り合えるかを確認します。


「困った時にすぐに相談できる体制か」は非常に大切なポイントです。

3.体調不良時のサポート体制

難病の方は体調の波が避けられません。


「急に体調が悪くなって作業ができない」といった場合に、柔軟に対応してくれるかを確認しましょう。


作業量の調整や、お休みの連絡方法などを事前に聞いておくと安心です。

4.仕事内容が自分に合っているか

パソコン作業が得意か、手作業が好きかなど、自分の興味や特性に合った仕事内容があるかを確認しましょう。


複数の種類の仕事を用意している事業所だと、体調に合わせて作業を選べる可能性もあります。

5.工賃の水準と支払い方法

工賃は事業所によって大きく異なります。


平均的な工賃額や、どのように計算されるのか(出来高制、時間制など)を確認しましょう。


モチベーションにも関わる重要な要素です。


よくある質問(FAQ)

在宅ワークでも工賃はもらえますか?

はい、もらえます。

工賃は、通所の場合と同様に、行った作業の内容や量に応じて支払われます。

支払われる額や計算方法は事業所によって異なるため、契約前に必ず確認しましょう。


パソコンやインターネット環境は自分で用意する必要がありますか?

事業所によって対応が異なります。

パソコンを貸与してくれる事業所もあれば、ご自身のものを使っていただく事業所もあります。

インターネット環境については、自己負担となるケースが一般的です。

これも見学時に確認すべき重要なポイントです。


ずっと在宅ですか?通所と組み合わせることはできますか?

可能です。「基本は在宅ワークで、週に1回だけ通所して他の利用者さんと交流する」といった柔軟な利用方法を認めている事業所も多くあります。

ご自身の体調や希望に合わせて相談してみましょう。


A型事業所や一般就労を目指せますか?

はい、目指せます。

B型事業所は、社会参加や就労へのステップアップの場でもあります。

在宅ワークで体力やスキルに自信がついたら、A型事業所や一般就労への移行をサポートしてくれる「就労移行支援」などのサービス利用も視野に入れることができます。

事業所の職員が相談に乗ってくれます。


まとめ

就労継続支援B型事業所支援員の女性

B型事業所は、難病を抱える方々が「在宅」という選択肢を持ちながら、自分のペースで社会とつながり、働く喜びを感じられる大切な場所です。

通勤の負担なく、体調を最優先にしながら仕事に取り組める在宅ワークは、多くの方にとって大きな希望となるでしょう。

この記事を参考に、まずは一歩、お住まいの地域の相談窓口に連絡を取ることから始めてみませんか。

あなたに合った事業所と出会い、自分らしい働き方を見つけるための第一歩を、心から応援しています。

📝 参考リンク(外部)

京都市の就労継続支援B型事業所

就労継続支援B型事業所一覧 – 障がい者就労支援情報~全国版~

ふじのもり笑店のロゴマーク

京都市伏見区にお住まいの皆様へ。

就労継続支援B型事業所「ふじのもり笑店」は、「自分らしく働きたい」という気持ちを大切にする、あなたのための場所です。

就労継続支援の制度や特徴はもちろん、利用の対象となる方、そして利用にあたっての疑問など、皆様にとって役立つ情報を丁寧にご紹介しております。

「まずは少しずつ」「自分のペースで続けたい」

そんな思いをお持ちの京都市伏見区の皆様にも、安心して通っていただける温かい環境をご用意しています。利用者様一人ひとりの「やってみたい」を尊重し、それぞれのペースに合わせた働き方をサポートいたします。

対象となる方について

京都市伏見区にお住まいで、知的障害、精神障害、身体障害、発達障害などをお持ちの方で、一般企業での就労に不安がある方、または就労移行支援事業などを利用したが就労に結びつかなかった方などが対象となります。

対象となる方について

お仕事内容について

京都市伏見区の「ふじのもり笑店」では、利用者様の多様なニーズに合わせて、パソコンやスマートフォンを使った様々なお仕事をご用意しています。ご自身のスキルや興味に合わせて、無理なく取り組める作業がきっと見つかります。

お仕事内容のご紹介

在宅ワークも可能!

お仕事内容によっては、ご自宅にいながら働く「在宅ワーク」も可能です。

通所が難しい方でも、社会との繋がりを持ちながら、ご自身のペースで働くことができます。


※当事業所では内職の在宅は行っておりません。

「もしかしたら、自分にもできるかも!」

そう感じたら、まずはお気軽にお問い合わせください。

あなたが「自分らしく働ける」ためのサポートがここにあります。

安心できる環境で、新たな一歩を踏み出してみませんか?

就労継続支援B型事業所たきがわ笑店の利用者と支援員の女性

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スタッフが一人ひとり丁寧に対応させていただきます。

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就労継続支援B型事業所 ふじのもり笑店(旧たきがわ笑店)

  • 住所:〒612-0028
     京都市伏見区深草飯食町839-14 ソフトウェーブビル3階
  • アクセス:京阪本線「藤森駅」西口から徒歩3分♪
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