身体障害・肢体不自由のある方へ:就労継続支援B型で見つける自分らしい働き方

「働く」ということは、私たち一人ひとりにとって、経済的な自立だけでなく、社会とのつながりや自己肯定感を育む上で非常に重要な意味を持ちます。

身体障害や肢体不自由を抱えている方には

「身体に障がいがあるけれど、自分らしく働きたい」

「社会とのつながりを持ちたい」

そう願う肢体不自由をお持ちの方は少なくありません。

そのような思いを持つ方々にとって、新たな一歩を踏み出すための心強い味方となってくれる場所が「就労継続支援B型事業所」です。

この記事では、以下のような疑問や悩みに対してわかりやすく解説します。

  • 「肢体不自由とは」
  • 「就労継続支援B型事業所とは?制度の基本を知ろう」
  • 「肢体不自由のある方の就労面での課題
  • 身体障害・肢体不自由のある方がB型事業所を利用する5つのメリット」
  • 「どんな仕事がある?肢体不自由の方に適した作業内容例」
  • 「B型事業所を選ぶ際のチェックポイント」B型事業所の実体験談:実際の利用者の声
  • 「就労継続支援B型を利用するには?手続きの流れと必要書類」
  • 「利用までの流れは?」
  • よくある質問(FAQ)

一歩踏み出す勇気を持って、自分らしい働き方を見つけませんか?

肢体不自由とは

就労継続支援B型事業所 身体障害者の車いすの女性と付き添う男性

肢体不自由とは、生まれつきまたは病気や事故によって、手足や体の特定の部位に麻痺や運動機能の制限、感覚の障害などを抱えている状態を指します。

具体的には、以下のような状態が含まれます。

主な状態

  • 上肢不自由:手や腕の機能が制限されている状態
  • 下肢不自由:足や脚の機能が制限されている状態
  • 全身性:上肢と下肢の両方に障害がある状態

肢体不自由の主な原因

就労継続支援B型事業所考える女性と男性

原因には先天的なもの(生まれつきの障害)と、後天的なもの(病気や事故などによるもの)があります。

先天的な原因の例

  • 脳性麻痺
  • 二分脊椎
  • 先天性四肢欠損・変形

後天的な原因の例

  • 脳卒中(脳梗塞、脳出血など)
  • 脊髄(せきずい)損傷
  • 交通事故などの外傷
  • 関節リウマチなどの病気
  • 進行性の神経筋疾患(筋ジストロフィーなど)
  • 四肢の切断

これらの障害は程度や症状が人それぞれ異なります。

軽度であれば日常生活にほとんど影響がない場合もある一方で、重度であれば車椅子や介助が必要となるケースもあります。

肢体不自由を抱える方は、移動や作業に困難を伴うことが多く、日常生活においても多くの支援が求められます。

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就労継続支援B型事業所とは?制度の基本を知ろう

就労継続支援B型事業所

就労継続支援B型事業所(以下B型事業所)は、※障害者総合支援法に基づく福祉サービスの一つで、一般企業での雇用が難しい障害者が無理なく働ける場を提供するものです。

就労継続支援B型は、障害のある方が自立した生活や社会参加を目指すための福祉サービスです。

福祉サービスの中でも「働くこと」を軸に支援を行うもので、一般企業への就職が難しい方に向けて、働く場と作業内容、そして支援を提供します。

雇用契約を結ばず、作業の対価として「工賃」という形で賃金が支払われます。

自分の体調や生活リズムに合わせて通所日数や作業時間を調整できるため、身体に負担をかけずに無理なく働くことができます。

就労継続支援B型事業所の支援員の男性と女性

障害者総合支援法についてはこちらをご覧ください。

参考(外部)リンク

障害者総合支援法とは? 目的やサービス、2024年の改正までわかりやすく解説

障害福祉サービスについて:厚生労働省

B型事業所の主な特徴

雇用契約なし

就労継続支援A型とは異なり、利用者は雇用契約を結ばず、比較的自由な形で働く。

作業時間の調整が可

体調や障害の状態に応じて柔軟に作業時間を設定できる。

工賃(賃金)支給

作業に応じた工賃が支払われるが、一般的な雇用とは異なり最低賃金の保証はない。

支援スタッフのサポート

職員が日々の業務をサポートしながら、生活支援も行う。

など

B型事業所について詳しくはこちらをご覧ください。

対象者や利用条件についてはこちらの記事をご覧ください。

障害者手帳がなくても大丈夫?就労継続支援B型で働くための条件とは

【初めての方へ】就労継続支援B型事業所とは?わかりやすく解説

肢体不自由のある方の就労面での課題

就労継続支援B型事業所 身体障害者の車いすの困った女性

肢体不自由のある方が就労する上で直面する問題は多岐にわたります。

①身体的制約による作業の制限

肢体不自由のある方は、手足の可動域や筋力、バランス感覚に制限がある場合が多く、立ち仕事や重い物を持つ作業、細かい動作を必要とする作業が難しいことがあります。

そのため、一般的な労働市場における職種の多くが選択肢から外れてしまうケースがあります。

  • 立ちっぱなしが必要なレジ打ちや工場勤務
  • 重量物を扱う倉庫作業や引越業
  • 両手を使う必要のある接客・調理補助 など

②通勤や移動における障壁

公共交通機関のバリアフリー化は進んでいるものの、駅やバス停までの移動や、乗換時のエレベーターの不備、段差などが大きな負担になる場合があります。

また、長距離の通勤は体力的な負担が大きいため、職場選びに地理的な制限が生じることも。

③職場環境のバリア(物理的・心理的)

職場によっては、車椅子の利用に適した通路幅や机の高さ、段差のない構造になっていないことがあります。

さらに、従業員の障害理解や支援体制が不十分であると、配慮が受けられず「働きづらい」「孤立する」といった心理的ストレスが発生します。

④雇用の選択肢の少なさと競争の激し

身体的制限のある方に対応できる職種や企業が限られているため、応募できる求人自体が少ないのが現実です。

そのうえ、同じ条件で求職している他の障害者との競争もあるため、なかなか就職に結びつかないという課題があります。

⑤長時間労働・高いパフォーマンスの要求に応えにくい

一般就労では、フルタイム勤務や残業、スピード感ある業務遂行が求められる場合が多く、身体に負担のかかる働き方を強いられることがあります。

これにより、体調を崩して離職に至るケースも見受けられます。

⑥支援制度や合理的配慮の周知不足

障害者雇用促進法によって「合理的配慮の提供」は企業に義務づけられていますが、現場の理解や運用が十分でない場合もあります。

また、当事者が制度を知らずに必要な支援を求められないケースも少なくありません。

⑦メンタルヘルスへの影響

身体的な障害があることで、就労に対する不安やストレスが増し、メンタルヘルスに悪影響を及ぼすことがあります。孤独感や自己肯定感の低下が、就労意欲にも影響します。


肢体不自由のある方が就労に向かう際には、身体的・環境的・社会的なハードルが複合的に存在します。

そのため、一般就労にこだわらず、就労継続支援B型などの福祉的就労サービスを活用し、自分に合った働き方やステップアップの道を選ぶことが重要です。

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身体障害・肢体不自由のある方がB型事業所を利用する5つのメリット

就労継続支援B型事業所 喜ぶ女性

身体障害や肢体不自由のある方が就労継続支援B型事業所を利用することには、多くのメリットがあります。

🌟1. 自分のペースで働ける柔軟なスケジュール

B型事業所は雇用契約を結ばない「非雇用型」の就労支援施設です。

そのため、出勤日数や作業時間を自分の体調やリズムに合わせて調整できます。肢体不自由のある方にとっては、体調の波や疲労の蓄積を考慮しながら無理なく働ける環境が整っていることが非常に重要です。

🌟2. バリアフリー・身体的配慮のある環境

多くのB型事業所では、バリアフリーの施設設計がされており、スロープ・エレベーター・広い通路・車椅子対応トイレなど、身体の自由が制限されている方にとって利用しやすい配慮がされています。

また、机や椅子、作業器具なども障害特性に合わせて調整可能な場合が多いです。

🌟3. 個別性の高い作業内容の選択

B型事業所では、一人ひとりの「できること」に焦点を当てた作業を提供しています。

肢体不自由の程度や特性に合わせた個別対応が行われるため、無理なく取り組め、自信ややりがいを感じながら働くことができます。

🌟4. 医療的・生活的支援との連携

身体障害のある方にとって重要なのは、就労だけでなく日常生活や健康管理とのバランスです。

B型事業所では、医療・福祉サービスと連携を取りながら、利用者の方の生活をサポートする体制が整っています。

🌟5. 精神的安心と社会参加の実感

障害により社会とのつながりを持ちづらい方も、B型事業所に通うことで「仲間との交流」や「社会の一員としての役割」を感じることができます。

他の利用者の方やスタッフの方とのコミュニケーションにより、精神的な安定や自己肯定感の回復にもつながります。

どんな仕事がある?肢体不自由の方に適した作業内容例

就労継続支援B型事業所支援員の女性


B型事業所では、利用者の障害特性や得意分野に応じて多彩な作業を用意しています。肢体不自由の方にも対応した作業の一例をご紹介します。

作業内容の一例

🧩 軽作業

・部品の組み立て(簡単な工具や指示書を使う)
・商品の袋詰めやシール貼り

🧑‍💻 パソコン業務

・データ入力や文字起こし
・簡単な画像編集やブログ記事作成、WEBデザイン、動画編集

🎨 創作活動系

・手工芸品づくり(布製品やビーズアクセサリーなど)
・絵画、イラスト、書道など

🛍 清掃・リサイクル作業

・事業所内の清掃補助
・古紙の分別、資源のリサイクル

など

作業は短時間からでも始められ、身体の状態に応じて柔軟な対応がされます。

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就労継続支援B型で挑戦できる仕事とは?自分に合った仕事を見つけよう!

B型事業所を選ぶ際のチェックポイント

就労継続支援B型事業所の支援員女性


数あるB型事業所の中から、自分に合った場所を選ぶためのチェックポイントをご紹介します。

🔍 B型事業所選びのチェックリスト(肢体不自由の方編)

✅ 施設がバリアフリーに対応しているか
 

例:スロープ、エレベーター、車椅子対応トイレ、広い通路などがあるか

✅ 作業内容にバリエーションがあるか

例:座ってできる作業、軽作業、パソコン業務など、自分に合う仕事が選べるか

✅ スタッフの支援体制が整っているか

例:介助が必要なときに対応してくれるか、こまめな声かけや見守りがあるか

✅ 医療・福祉機関との連携があるか

例:体調不良時の対応、通院の相談、看護師常駐などサポート体制があるか

✅ 送迎サービスや休憩スペースが充実しているか

例:自宅までの送迎があるか、車椅子でも安心して休める広めの休憩室があるか

就労継続支援b型事業所 身体障害者の女性と男性
Warning

各事業所によって、具体的な支援内容や作業内容は異なるため、必ず確認しましょう。

このようなポイントを事前に確認することで、無理なく長く通えるB型事業所を見つけやすくなります。

実際に見学や体験利用をして、事業所の雰囲気や作業環境を確認することが大切です。

「無理なく通えるか?」

「自分のペースで働けるか?」

という視点で比較しましょう。

B型事業所の実体験談:実際の利用者の声
就労継続支援B型事業所喜ぶ男性と女性

Mさん(32歳・肢体不自由)
「私は、肢体不自由で一般の職場での就労が難しかったのですが、就労継続支援B型を利用して自分に合った仕事を見つけました。事務作業を担当しており、必要な道具もそろっているので快適に働けています。ここで働くことで、自分の価値を実感できました。」

Nさん(25歳・上肢障害)
「私は手の動きが制限されていますが、就労継続支援B型で自立した生活を送ることができるようになりました。組み立て作業を任されており、特別な器具を使うことで効率よく作業が進んでいます。スタッフの皆さんもとても親切で、安心して通えています。」

Oさん(40歳・下肢障害)
「平行移動が難しいため、就労の機会が少なかった私ですが、就労継続支援B型で倉庫内作業をしています。必要な設備が整っているので、安心して働いています。定期的なカウンセリングも役立っていて、目標を持って日々の業務に取り組めています。」

肢体不自由など身体障害がある方でも、就労継続支援B型事業所を利用することで、自分の体調や能力に応じた働き方が可能になります。


就労継続支援B型を利用するには?手続きの流れと必要書類

就労継続支援B型事業所 利用の流れ


B型事業所を利用するためには、「障害福祉サービス受給者証」の取得が必要です。

詳しい利用方法についてはこちらの記事をご覧ください。

就労継続支援B型の利用方法|必要書類・手続きの全ステップ

就労継続支援B型と障害福祉サービス受給者証|利用の流れ・必要書類・注意点

無理なく、前向きに働ける環境が、きっと見つかるはずです。

就労継続支援B型事業所 よくある質問

勤務時間はどのように決まりますか?

勤務時間は利用者の体調や能力に応じて柔軟に設定されます。

事業所によっては、短時間勤務やシフト制の勤務も可能です。

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【就労継続支援B型 短時間利用】自分らしい働き方を見つけよう!

コミュニケーションが難しい場合、どのようにサポートされますか?

各事業所には専門のスタッフが在籍しており、利用者が快適にコミュニケーションを取れるように配慮されています。必要なサポートが提供されるので安心です。

仕事中に体調が悪くなったらどうすればいいですか?

事業所には、作業指導員や看護師などが常駐しており、体調不良時にも適切な対応をしてくれます。

就労継続支援B型を利用する上で、何か不安な点がある場合は、どこに相談すればいいですか?

市町村の障害福祉課、就労支援センター、就労継続支援B型事業所などに相談できます。

参考(外部)リンク:障害のある方に対する相談支援について:厚生労働省

就労継続支援B型は、あなたの可能性を広げる第一歩です。

まとめ:自分らしい働き方をB型事業所で見つけよう

肢体不自由や身体障害のある方にとって、B型事業所は「自分のペースで安心して働ける場所」として非常に有効な選択肢です。

バリアフリー環境や多様な作業内容、専門スタッフによるサポート体制が整っており、身体的な負担を抑えながら無理なく社会参加や自立を目指すことができます。

まずは、お住まいの市区町村の福祉課や支援機関に相談し、見学や体験を通して自分に合った事業所を見つけてみましょう。

就労継続支援B型事業所の支援員の男性と女性

京都市伏見区にお住まいの皆様へ。

就労継続支援B型事業所「たきがわ笑店」は、「自分らしく働きたい」という気持ちを大切にする、あなたのための場所です。

就労継続支援の制度や特徴はもちろん、利用の対象となる方、そして利用にあたっての疑問など、皆様にとって役立つ情報を丁寧にご紹介しております。

「まずは少しずつ」「自分のペースで続けたい」

そんな思いをお持ちの京都市伏見区の皆様にも、安心して通っていただける温かい環境をご用意しています。利用者様一人ひとりの「やってみたい」を尊重し、それぞれのペースに合わせた働き方をサポートいたします。

対象となる方について

京都市伏見区にお住まいで、知的障害、精神障害、身体障害、発達障害などをお持ちの方で、一般企業での就労に不安がある方、または就労移行支援事業などを利用したが就労に結びつかなかった方などが対象となります。

対象となる方について

お仕事内容について

京都市伏見区の「たきがわ笑店」では、利用者様の多様なニーズに合わせて、パソコンやスマートフォンを使った様々なお仕事をご用意しています。ご自身のスキルや興味に合わせて、無理なく取り組める作業がきっと見つかります。

お仕事内容のご紹介

在宅ワークも可能!

お仕事内容によっては、ご自宅にいながら働く「在宅ワーク」も可能です。

通所が難しい方でも、社会との繋がりを持ちながら、ご自身のペースで働くことができます。

就労継続支援B型事業所たきがわ笑店でパソコン作業をする利用者の女性


※当事業所では内職の在宅は行っておりません。

「もしかしたら、自分にもできるかも!」

そう感じたら、まずはお気軽にお問い合わせください。

「たきがわ笑店」には、あなたが「自分らしく働ける」ためのサポートがここにあります。

安心できる環境で、新たな一歩を踏み出してみませんか?

まずはお気軽にお問い合わせください。

就労継続支援B型事業所たきがわ笑店の利用者と支援員の女性
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  • 就労継続支援B型事業所 たきがわ笑店
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