身体に障害があっても働ける？就労継続支援B型での仕事の種類と選び方ガイド
笑店グループ身体に障害があっても
「自分らしく働きたい」
「社会とつながっていたい」
「身体障害があっても、本当に働ける仕事があるの？」
「どんな種類の仕事があるんだろう？」
「自分に合った働き方を見つけるにはどうしたらいいの？」
身体に障害があると、「働くこと」に対して不安やハードルを感じるかもしれません。
しかし、働く選択肢はたくさんあります。
その中でも特に重要な役割を担っているのが就労継続支援B型です。
この記事で分かること💡
- 就労継続支援B型とは？まずは基本を知ろう
- A型との違いは？なぜB型が選ばれるのか
- 身体障害の特性と仕事への影響
- 身体障害の種類別：向いている仕事内容の傾向
- B型事業所でできる仕事の種類
- B型事業所で働くメリットと安心できる理由
- B型事業所で働くメリットと安心できる理由
- 仕事選びのポイント
- 利用するまでの主な流れ
- よくある質問（FAQ)
- まとめ：自分のペースで、社会とのつながりを広げよう
について分かりやすく解説します。
１.就労継続支援B型とは？まずは基本を知ろう
就労継続支援B型は、障害者総合支援法に基づく福祉サービスの一つです。
一般企業での就労が困難な方、または就労移行支援を利用しても一般就労に結びつかなかった方を対象に、就労の機会を提供するとともに、生産活動を通じて知識や能力の向上を目的としています。
最大の特徴は、雇用契約を結ばない点です。
そのため、働く時間や日数に比較的柔軟性があり、それぞれのペースで無理なく働くことができます。
雇用契約がないため「工賃」という形で報酬が支払われます。
※工賃は事業所や作業内容によって異なります。
📝【参考外部リンク】
障害者総合支援法とは？ 目的やサービス、2024年の改正までわかりやすく解説
▶ もっと詳しく知りたい方へ
【初めての方へ】就労継続支援B型事業所とは？わかりやすく解説
2.A型との違いは？なぜB型が選ばれるのか
就労継続支援には、B型事業所の他にA型事業所があります。
| 項目 | 就労継続支援B型 | 就労継続支援A型 |
|---|---|---|
| 雇用契約 | 結ばない | 結ぶ |
| 報酬 | 工賃（最低賃金の適用なし） | 給与（最低賃金の適用あり） |
| 対象者 | 一般就労が困難な方、体調が不安定な方、じっくり取り組みたい方など | 一般就労を目指し、雇用契約に基づく就労が可能な方 |
| 柔軟性 | 高い（体調や希望に合わせて調整しやすい） | 中程度（雇用契約に基づき、一定の勤務を求められる） |
身体障害をお持ちの方で、特に以下のような理由からB型を選ぶ方が多くいらっしゃいます。
📝詳しい記事はこちらから
就労継続支援A型とB型徹底比較！あなたに合った働き方を見つけよう！
就労継続支援B型はどんな人に向いている？選び方のポイントと適性を解説
B型が選ばれる主な理由
- 体調の波がある方: 毎日決まった時間、長時間働くのが難しい場合でも、B型なら体調に合わせて働く時間を調整しやすいです。
- 体力に不安がある方: 無理のない範囲で作業を進めることができるため、身体への負担を軽減できます。
- じっくりとスキルアップを目指したい方: 個々のペースで作業を習得し、自信をつけてから次のステップに進めます。
- 社会とのつながりを持ちたい方: すぐに一般就労は難しいけれど、日中に活動する場所が欲しい、人との交流を持ちたいというニーズに応えられます。
3.身体障害の特性と仕事への影響
身体障害にはさまざまな種類があり、それぞれに応じた配慮や工夫が必要です。
◯ 肢体不自由（手足の障害）
- 特性：歩行が困難、車椅子の使用、手の動作制限など。
- 仕事への影響：
- 長時間の立ち仕事や移動を伴う仕事は困難。
- 重いものの運搬や繊細な手作業は制限あり。
- 座ってできる作業やパソコン作業が向いている場合が多い。
◯ 視覚障害（目の障害）
- 特性：全盲や弱視、視野狭窄など。
- 仕事への影響：
- 細かい文字や図形の確認が必要な仕事は困難。
- 広い視野を必要とする作業や目視によるチェック作業が難しい。
- 音声読み上げソフトや点字、音声案内などの支援ツールの活用が有効。
◯ 聴覚障害（耳の障害）
- 特性：全く聞こえない、または聞こえにくい。
- 仕事への影響：
- 電話対応や会話を中心としたコミュニケーションは困難。
- 聴覚情報に頼る警報音などに気づきにくい場合も。
- 筆談やチャット、手話などの代替手段の活用で対応可能。
◯ 内部障害（内臓機能の障害）
- 特性：心臓・呼吸器・腎臓・肝臓などの疾患や機能低下。外見では分かりにくい。
- 仕事への影響：
- 体力を必要とする仕事や、気温差の激しい環境は負担に。
- 不規則な勤務、長時間労働で体調を崩しやすい。
- 自分のペースで取り組める作業や在宅勤務が向いている場合がある。
◯ その他の障害
| 種類 | 特性・影響 |
|---|---|
| 平衡機能障害 | バランスがとりにくく、歩行時や高所作業に危険が伴う。 |
| 音声・言語機能障害 | 発話が困難なため、電話対応や接客など口頭コミュニケーションが必要な仕事は難しい。 |
| 咀嚼（そしゃく）機能障害 | 食事中の誤嚥リスクや長時間の会話による疲労などがある。 |
身体障害の内容に応じて、どのような仕事が向いているかを考えることが重要です。
「できないこと」ではなく、「できること」や「得意なこと」に目を向け、自分らしい働き方を見つけましょう。
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身体障害の種類と就労支援：B型事業所で実現できる働き方とは？
4.身体障害の種類別：向いている仕事内容の傾向
身体障害と一口にいっても、その症状や制限はさまざまです。
B型事業所などでの障害特性に配慮した仕事選びの参考にしてみてください。
| 障害の種類 | 向いている仕事内容の例 |
|---|---|
| 肢体不自由（上肢） | 足を使う軽作業（ペダル操作や踏み込み作業など）、口頭での作業補助、PC入力作業（音声入力の活用も可） |
| 肢体不自由（下肢） | 座ったままでできる封入・梱包作業、シール貼りや内職系軽作業、手作業中心の手芸・組立作業 |
| 視覚障害 | 音声読み上げソフトを使ったPC作業、点字印刷・点字校正、感触で区別できる部品の仕分け、整音作業 |
| 聴覚障害 | 一人で黙々とできる軽作業（仕分け・検品・袋詰め）、マニュアルや手順書に沿った作業、筆談やチャットツールでの簡易事務 |
| 内部障害（心臓・腎臓など） | 疲れにくい作業（封入・折り作業など）、こまめな休憩をとりながらできる作業、体調変化に応じて在宅でも行える作業（例：PC業務やアクセサリー制作） |
| 平衡機能障害 | 安定した椅子での座位作業（梱包・封入・PC作業など）、移動を最小限に抑えられる環境、段差のない職場での内職作業 |
| 音声機能障害 | 話す必要が少ない作業（軽作業、手作業、マニュアル作業など）、筆談やチャットツールによるコミュニケーションが可能なPC事務 |
| 言語機能障害 | 指示が視覚化されている作業（写真付きマニュアルなど）、ジェスチャーや簡易サインで対応できる業務、ゆっくり取り組める反復作業 |
| 咀嚼（そしゃく）機能障害 | 食事提供や会食が不要な在宅ワークや個別作業、長時間マスク装着が苦でない環境での作業、ミーティングの少ない集中型業務（例：入力、清掃、内職など） |
5.B型事業所でできる仕事の種類
B型事業所で提供される仕事は多岐にわたりますが、身体障害をお持ちの方でも比較的取り組みやすい代表的な仕事をご紹介します。
軽作業・内職系
体力的な負担が少なく、座って行える作業が多いため、身体障害をお持ちの方にとって非常に適しています。
- 部品の組み立て: 小さな部品を説明書通りに組み合わせる作業です。手先の器用さが求められますが、繰り返しの作業で習熟しやすいです。
- 検品作業: 製品の傷や汚れ、数量の確認などを行います。集中力が必要ですが、比較的体力を消耗しません。
- 袋詰め・封入作業: 商品やチラシなどを袋に入れたり、封筒に封入したりする作業です。単純作業が多く、自分のペースで進めやすいです。
- シール貼り: 商品のバーコードや成分表示シールなどを貼る作業です。正確性が求められますが、手元の作業が中心です。
- データ消去・分解: パソコンやスマートフォンなどのデータ消去や簡単な分解作業です。ある程度の知識や器用さが求められますが、座って行えることが多いです。
事務補助・PC作業系
PCスキルをお持ちの方や、これから身につけたい方におすすめです。
- データ入力: 紙媒体の情報をパソコンに入力する作業です。正確なタイピング能力が求められますが、比較的集中して行える仕事です。
- 資料作成補助: 既存の資料を整理したり、簡単な表を作成したりする作業です。WordやExcelの基本操作ができれば可能です。
- スキャン作業: 書類をスキャンし、デジタル化する作業です。座って行えることが多く、比較的簡単な操作で進められます。
- ウェブサイトの更新補助: 事業所のウェブサイトの簡単な情報更新やブログ記事の入力など。
- メール対応補助: 定型文を使ったメールの返信や、メールの振り分けなど。
創作活動・手作業系
クリエイティブな作業や、黙々と集中して作業したい方におすすめです。
- アクセサリー制作: ビーズやパーツを組み合わせてネックレスやブレスレットなどを作る作業です。手先の器用さやデザインセンスが活かせます。
- 手工芸品制作: 編み物、刺繍、布小物、紙工芸など、様々な素材を使った手作り品の制作です。集中力と根気が必要です。
- イラスト制作・デザイン補助: チラシやウェブサイト用のイラストを描いたり、デザインの補助を行ったりします。タブレットやPCを使った作業が多いです。
- 商品のラッピング・梱包: 完成した商品を綺麗にラッピングしたり、発送用に梱包したりする作業です。丁寧さや美的センスが活かせます。
- 清掃作業: 事業所内の清掃や整理整頓。体力的な負担が少ない範囲で、決められた場所を清掃します。
その他
農作業補助（条件による）: 室内での種まき、袋詰め、ラベル貼りなど、体力的な負担が少ない範囲での作業です。屋外での作業でも、座って行える作業や、移動が少ない作業であれば可能な場合もあります。
上記以外にも、事業所の特性によって様々な仕事があります。
大切なのは、「自分に合った仕事」を見つけることです。
事業所では利用者自身の状況に合わせて作業内容を調整してくれます。
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6.B型事業所で働くメリットと安心できる理由
身体障害のある方がB型事業所で働くことで得られる安心感とメリットは以下のとおりです。
✅ 医療・福祉との連携がある
体調に応じて、医師や看護師と連携して無理のない就労支援が行われます。
✅ 工賃が支給される
金額は事業所により異なりますが、月5,000〜20,000円程度の工賃が支給され、金銭管理や自立の第一歩になります。
✅ 障害年金との併用も可能
工賃は収入に含まれますが、障害年金や生活保護と併用可能な範囲で設計されており、生活への影響も最小限です。
7.仕事選びのポイント
仕事を選ぶ際には、まず自分自身をよく知ることが大切です。
そして「障害特性」「体力」「環境」「スキル」「将来性」など多角的に考えることが大切です。
以下に、仕事選びの際の主なポイントをまとめました。
①得意なこと・苦手なこと
どんな作業が得意か、どんな作業が苦手かを具体的に書き出してみましょう。
②好きなこと・嫌いなこと
興味のある分野や、逆に全く興味が持てないことも明確にしておくと、仕事選びの方向性が定まります。
③体力・体調
どのくらいの時間なら集中して作業できるか、休憩はどのくらい必要かなど、自分の体力や体調の波を把握しておくことが重要です。
④理想の働き方
週に何日、何時間働きたいか、どのような雰囲気の職場で働きたいかなど、具体的なイメージを持ってみましょう。
⑤将来の目標
将来的にA型か一般就労を目指すのか、それともB型で長く働き続けたいのかなど、目標を明確にすることで、今取り組むべきことが見えてきます。
8.自分に合ったB型事業所の選び方
B型事業所は、障害のある方が自分のペースで働くことを目指せる場所ですが、事業所によって雰囲気、作業内容、サポート体制などが大きく異なります。
自分に合った事業所を選ぶためには、いくつかのポイントを押さえて検討することが重要です。
■ 自分の障害特性を正しく理解する
- どの動作に支障があるか（例：歩行、手指の動き、視覚・聴覚など）
- 体調の波や長時間の作業への耐性
- 医師の意見やリハビリの情報も参考にする
■ 作業環境との相性を見る
- バリアフリー環境かどうか（段差、トイレ、送迎など）
- 座って作業できるか／立ち仕事があるか
- 騒音や温度管理などの配慮があるか
■ スキルや得意分野を活かせるか
- パソコン作業が得意なら：データ入力、ライティング
- 手先が器用なら：内職系の組み立て・検品・袋詰め
- コツコツ続けるのが得意なら：仕分け・シール貼りなどの軽作業
■ 無理なく続けられる仕事内容か
- 長時間労働や重い荷物を避ける
- 体調や気分に合わせて柔軟な働き方ができるか（在宅、短時間勤務など）
- 「週○日だけ働きたい」などの希望に応じたペース調整が可能か
■ 事業所・支援機関のサポート体制を確認する
- 支援員がこまめにフォローしてくれるか
- 作業の手順書・マニュアルが整備されているか
- 障害特性に合わせた工夫（道具・配置・声掛けなど）があるか
■将来を見据えた選択を
- 「この仕事で自信をつけて、いずれ就労移行支援にステップアップ」などの中長期の目標があると◎
- 自分が何を大切にしたいか（収入、社会参加、やりがいなど）を考える
✅自分に合った仕事を見つけるには？
- 就労支援員との面談を活用しましょう
- 見学・体験利用を通じて、「無理なく続けられそうか」を実際に自身の目で確認をしましょう。
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自信を持って働ける場所を見つけよう！B型事業所選びのポイント解説
【身体障害のある方へ】就労継続支援B型事業所の選び方｜失敗しないための重要ポイント
身体障害があっても働ける！就労継続支援B型のメリットを徹底解説
9.利用するまでの主な流れ
一般的な利用申請の流れは以下の通りです。
- 相談
- 市区町村の福祉窓口、障害者就業・生活支援センター、ハローワーク、相談支援専門員などに相談します。
- 見学・体験
- 気になるB型事業所に見学・体験利用を申し込みます。自分に合っているか実際に確認できます。
- 利用申請
- 役所（福祉課など）にサービス等利用計画の作成・申請を行います。障害福祉サービス受給者証の取得が必要です。
- 利用契約
- 利用したいB型事業所と正式に契約を結びます。契約時に個別支援計画も作成されます。
- 利用開始
- 自分のペースで通所を開始します。無理なくできる作業からスタートし、支援員と一緒に目標を立てて進めます。
📝参考リンク
障害のある方に対する相談支援について：厚生労働省（外部リンク）
📝B型事業所の詳しい利用方法についてはこちらをご覧ください。
⇒【完全ガイド】就労継続支援B型の利用方法｜必要書類・手続きの全ステップ
10.よくある質問（FAQ）
-
車椅子でもB型事業所に通えますか？
-
通えます。 バリアフリーに対応している事業所も多く、送迎サービスを提供している所もあります。
-
工賃だけで生活はできますか？
-
難しいです。 工賃はあくまで「働く意欲を育てるための支給金」で、生活費の一部を賄うことは可能ですが、障害年金や他の福祉制度と併用する方が多いです。
-
病院への通院と両立はできますか？
-
可能です。 多くの事業所が週1〜通所可能で、通院予定も柔軟に対応してくれます。
-
通勤が不安です。送迎サービスはありますか？
-
事業所によっては送迎サービスを提供している場所もあります。公共交通機関での通勤が難しい方や、移動に不安がある方には便利です。見学や問い合わせの際に、送迎の有無や条件を確認してみましょう。
-
費用はかかりますか？
-
所得により異なりますが、多くの方は無料もしくは1割以下の自己負担で利用できます。
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-
通勤が不安です。送迎サービスはありますか？
-
事業所によっては送迎サービスを提供している場所もあります。公共交通機関での通勤が難しい方や、移動に不安がある方には便利です。見学や問い合わせの際に、送迎の有無や条件を確認してみましょう。
11.まとめ：自分のペースで、社会とのつながりを広げよう
身体に障害があっても、自分らしく、無理なく働ける場所はきっとあります。
B型事業所は、仕事を通して生活のリズムを整え、社会とのつながりを感じるための大切なステージです。
「自分にできる仕事なんてあるのかな…」と不安に思う方も、まずは見学や相談から始めてみませんか？
ほんの少しの一歩が、未来の選択肢や可能性を広げてくれるはずです。
安心できる環境の中で、自分のペースで一歩ずつ進んでいきましょう。
📝 参考リンク（外部）
就労継続支援B型事業所一覧 - 障がい者就労支援情報～全国版～
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