「無理なく働く」を応援|精神障害のある方のためのB型事業所の仕事内容ガイド
精神的な不調を抱えていると、
「仕事に復帰したいけど、フルタイムで働くのは不安」
「自分のペースで社会とつながりたい」と感じる方は少なくありません。
そんなとき、心強い選択肢となるのが「就労継続支援B型事業所」です。
この記事では、精神障害のある方が就労継続支援B型事業所でどのような仕事(作業)ができるのか、具体的な内容から在宅ワークの可能性、そして自分に合った事業所や仕事内容を見つけるためのステップまで、わかりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたの「働く」に対する不安が和らぎ、次の一歩を踏み出すためのヒントが見つかるはずです。
就労継続支援B型事業所は精神障害のある方の「働く」を支える場所

まず始めに、「就労継続支援B型事業所(以下B型事業所)ってどんなところ?」という疑問にお答えします。
B型事業所とは、障害や難病のある方が、企業などでの一般就労が難しい状況にあっても、自分のペースで「働く体験」を積むことができる福祉サービスの一つです。
事業所では、封入作業や袋詰め、清掃、手芸、農作業、パソコン作業など、さまざまな軽作業が用意されており、利用者はそれぞれの得意や体調に合わせて作業に取り組むことができます。
また、B型事業所での作業に対しては「工賃(こうちん)」と呼ばれる報酬が支払われ、働くことの喜びややりがいを実感しながら、社会とのつながりを持つことができます。
自立に向けた第一歩を踏み出す場所として、多くの方が利用しています。
企業と雇用契約を結ぶ「A型事業所」とは異なり、B型事業所では雇用契約が結ばれないため、体調や生活のリズムに合わせて、週1日だけや1日数時間といった柔軟な利用が可能です。
このような自由度の高さが、特に体調に波がある精神障害のある方にとって、大きな安心材料となっています。
無理なく通える環境で、少しずつ生活リズムを整えながら、働く力や自信を育むことができます。
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精神障害のある方向けの仕事内容|具体的な作業例を紹介

B型事業所の仕事内容は、事業所によっていろいろあります。
ここでは、多くの事業所で提供されている代表的な仕事内容をカテゴリー別に紹介します。
ご自身の興味や特性と照らし合わせながらご覧ください。
◆自分のペースで集中できる「軽作業・手作業」
軽作業や手作業は、多くのB型事業所で中心的に行われている仕事です。
対人コミュニケーションが少なく、目の前の作業に集中しやすいため、精神的に落ち着いて取り組みたい方に向いています。
- 具体的な作業内容
- 部品の組み立て: 簡単な電子部品や文房具の組み立て
- 検品・梱包: 商品に傷がないかのチェックや、箱詰め作業
- 袋詰め・封入: ダイレクトメールの封入や、お菓子の袋詰め
- シール貼り: 商品ラベルや値札の貼り付け
- ピッキング: 倉庫で伝票をもとに商品を集める作業
- アクセサリー作り: ビーズアクセサリーや小物の製作
これらの作業は、一つひとつの工程がシンプルなため、初めての方でも覚えやすいのがメリットです。
コツコツと作業を進めることで達成感を得られ、自信につながります。
◆スキルアップも目指せる「PC・事務作業」
パソコンスキルを活かしたい方や、将来的に事務職を目指したい方には、PC作業や事務作業がおすすめです。
在宅ワークにつながりやすい仕事内容も多いのが特徴です。
- 具体的な作業内容
- データ入力: 紙のアンケート結果や名刺情報をExcelなどに入力
- 文字起こし: 会議やインタビューの音声データを聞きながらテキスト化
- Webライティング: ブログ記事やサイトコンテンツの作成
- 簡単なWebサイト更新: お知らせの更新や画像の差し替えなど
- ネットショップの運営補助: 商品登録や受発注管理のサポート
- シュレッダー作業・書類整理
PC作業は、自分のペースで進められるものが多く、専門的なスキルを身につけることで工賃アップや一般就労への道が拓ける可能性もあります。
◆クリエイティブな才能を活かす「制作・デザイン作業」
絵を描くことや、ものづくりが好きな方は、その才能を活かせる事業所を探してみるのも良いでしょう。
自分の作品が商品になる喜びは、大きなやりがいになります。
- 具体的な作業内容
- ハンドメイド雑貨の制作・販売: オリジナルのアクセサリー、布小物、木工品など
- イラスト作成: 事業所のパンフレットやWebサイトに掲載するイラスト制作
- Webデザイン・バナー作成: Webサイトのデザインや広告バナーの制作
- 動画編集: YouTube動画などの簡単なカット編集やテロップ入力
- パンや焼き菓子の製造・販売: 厨房でパンやクッキーを作り、併設のカフェなどで販売
得意なことを仕事にすることで、自己肯定感が高まり、楽しみながら活動を続けられます。
◆自然や動物と触れ合える「農作業・屋外作業など」
室内での作業が苦手な方や、体を動かすことが好きな方には、農業や清掃などの屋外作業が向いています。
- 具体的な作業内容
- 農作業: 野菜やハーブの栽培、収穫、袋詰め
- 清掃作業: 公園や公共施設の清掃、マンションの共用部清掃
- ポスティング: チラシや広報誌などを各家庭のポストへ投函
- 動物の世話: 保護施設や提携する牧場での餌やりや清掃(※実施事業所は少なめ)
自然の中で体を動かすことは、心身のリフレッシュ効果も期待でき、気分転換にもつながります。
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在宅ワーク(テレワーク)は可能?精神障害の方の働き方の選択肢

「人と会うのがつらい」「通勤が大きな負担」と感じる方にとって、在宅ワークは魅力的な選択肢です。
近年、在宅での作業(テレワーク)に対応するB型事業所は増えています。
- 在宅で行われる仕事内容の例
- データ入力、文字起こし
- Webライティング
- 簡単なデザイン作業(バナー作成など)
- 内職系の軽作業(部品の組み立て、シール貼りなど)
在宅ワークを利用するには、事業所との面談や一定の条件が必要な場合がありますが、選択肢の一つとして検討する価値は十分にあります。
興味がある方は、「B型事業所 在宅 〇〇市」などのキーワードで検索したり、地域の相談支援事業所に問い合わせてみましょう。
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自分に合った仕事内容を見つける4つのステップ

「たくさんの仕事内容があるのはわかったけど、自分に何が合うかわからない…」
そんな方のために、自分に合った仕事を見つけるための4つのステップをご紹介します。
STEP1. 自分の「好き」と「できる」を整理してみよう
いきなり仕事を探すのではなく、まずは自分のことを知ることから始めましょう。
難しく考えず、紙に書き出してみるのがおすすめです。
たとえば、こんなふうに整理してみましょう:
- 好き・興味があること
例:絵を描く、文章を書く、パソコンを触る、植物を育てる - 苦痛なく続けられそうなこと
例:一人で黙々とやる作業、単純作業、少し体を動かすこと - 苦手・避けたいこと
例:大きな音、強いにおい、電話応対、人との頻繁な会話
こうした自己分析が、仕事のミスマッチを防ぐ第一歩になります。
STEP2. B型事業所を探してみよう
自分の特性が少し見えてきたら、それに合いそうなB型事業所を探してみましょう。
インターネット検索や、地域の相談支援事業所、ハローワーク、お住まいの役所の福祉の窓口などでも情報を得ることができます。
探すときのポイント:
- どんな仕事内容を扱っているか(例:軽作業、パソコン作業、手工芸など)
- 精神障害のある方の利用が多いか
- 通いやすい場所にあるか(交通手段や時間)
- 体験利用や見学ができるか
気になる事業所が見つかったら、次のステップに進みましょう。
STEP3. 事業所の見学・体験利用をしてみよう
Webサイトやパンフレットだけでは、事業所の雰囲気はわかりません。
見学や体験をすることで、実際の空気を感じることができます。
見学・体験でチェックしたいこと:
- 作業内容は自分に合っているか?
- 利用者さんの様子(落ち着いている?楽しそう?)
- スタッフの対応(やさしい?丁寧?話しやすい?)
- 施設の清潔さや安全性
- 休憩スペースはリラックスできるか?
- 困ったときに相談しやすい雰囲気か?
いくつかの事業所を見比べると、自分に合う場所が見つかりやすくなります。
STEP4. 支援員に自分のことを正直に伝えよう
見学や面談のときには、自分の状況や気持ちをできるだけ正直に話してみましょう。
あなたに合ったサポートを受けるためには、とても大切なことです。
伝えてみるとよいこと:
- 精神障害の特性(体調の波、疲れやすさなど)
- 得意なこと、苦手なこと
- 配慮してほしいこと(休憩のとり方、指示の出し方など)
- やってみたい仕事やチャレンジしたいこと
信頼できる事業所であれば、あなたの話をしっかり聞いてくれて、個別支援計画をもとに、あなたに合った働き方を一緒に考えてくれます。
焦らず、自分のペースで進めていくことが大切です。
あなたの「働きたい」という気持ちを大切にしながら、一歩ずつ進んでいきましょう。応援しています。
就労継続支援B型事業所の利用開始までの流れ
ここでは一般的な流れを解説します。
- Step1:相談する
- まずはお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口や、相談支援事業所に相談します。
自分の状況を話し、B型事業所の利用を検討していることを伝えましょう。

- Step2:事業所を探し、見学・体験利用をする
- 相談機関から情報を得たり、インターネットで探したりして、気になる事業所を見つけたら、電話やメールで見学・体験の申し込みをします。
複数の事業所を比較検討するのがおすすめです。

- Step3:利用申請を行う
- 利用したい事業所が決まったら、市区町村の窓口でサービスの利用申請を行います。
この際、サービスを利用するには、
「どんなふうにサービスを使っていきたいか」
をまとめた「サービス等利用計画案」が必要になります。
この計画は、自治体から認められた相談支援事業所の専門スタッフが一緒に考えて作ってくれます。
また、ご本人やご家族、支援している人が自分たちで作る(セルフプラン)こともできます。

- Step4:支給決定と「障害福祉サービス受給者証」の交付
- 市区町村による審査を経て、サービスの利用が決定されると、「障害福祉サービス受給者証」が交付されます。
これがB型事業所を利用するための許可証のようなものです。

- Step5:事業所との契約・利用開始
- 受給者証を持って事業所へ行き、利用契約を結びます。
契約内容をよく確認し、納得できたら利用開始です。

よくある質問(FAQ)
最後に、B型事業所を利用したいと考えている精神障害の方からよくあるご質問をご紹介します
-
人間関係が不安です。大丈夫でしょうか?
-
B型事業所では、多くの人が同じような悩みを抱えています。
そのため、無理にコミュニケーションを取る必要がないよう配慮されている場合がほとんどです。
まずは軽作業など、一人で集中できる作業から始めることも可能です。
支援員が間に入ってくれるので、困ったことがあればすぐに相談できます。
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-
週に何日から、1日何時間から利用できますか?
-
事業所によって異なりますが、週1日・1日1時間といった短時間から利用を開始できる場所が多くあります。
まずは無理のない範囲でスタートし、体調が安定してきたら徐々に日数や時間を増やしていく、という柔軟な対応が可能です。
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-
工賃はどのくらいもらえますか?
-
A. 工賃は、生産活動の売上から経費を差し引いたものが利用者に分配される仕組みです。そのため、金額は作業内容や作業時間によって変動します。
厚生労働省の調査によると、令和6年度の平均工賃は月額27,460円ですが、事業所や個人の働き方によって大きく異なります。
工賃アップを目指せる制度を設けている事業所もあります。
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-
A型事業所や就労移行支援との違いは何ですか?
-
・A型事業所: 雇用契約を結び、最低賃金が保証されます。
より一般就労に近い働き方をします。
大きな違いは「雇用契約の有無」と「目的」です。
・B型事業所: 雇用契約がなく、自分のペースで生産活動に参加します。作業に対して「工賃(こうちん)」という形でお金が支払われます。
まずは働くことに慣れたい、社会参加の場がほしいという方向けです。
・就労移行支援: 一般企業への就職を目指すための訓練(スキルアップ、面接対策など)を行う場所で、原則2年間の利用期間があります。
工賃は基本的に発生しません。
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まとめ

就労継続支援B型事業所は、精神障害を抱えながらも「働きたい」「社会とつながりたい」と願う方々にとって、無理なく自分のペースで社会参加を目指せる大切な場所です。
軽作業からPC作業、クリエイティブな活動まで、仕事内容は多岐にわたります。
大切なのは、自分一人で抱え込まず、まずは見学や相談を通して自分に合った場所を見つけることです。
この記事が、あなたの新しい一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。
まずは、お住まいの地域の相談支援事業所や、気になるB型事業所に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
📝 参考リンク(外部)
就労継続支援B型事業所一覧 – 障がい者就労支援情報~全国版~

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