障害年金とB型事業所の工賃はダブル受給OK!損しないための利用料・交通費の仕組みと無料の相談窓口

働いてみたいけれど、体調に不安がある…

就労継続支援B型事業所に通うと、今もらっている障害年金が止まっちゃうんじゃ…

新しい一歩を踏み出そうとするとき、このようなお金に関する心配や不安を抱えるのは、ごく自然なことです。

結論からお伝えしますと、就労継続支援B型事業所に通いながら、障害年金を同時に受け取ること(併給)は可能です。

この記事では、福祉の専門用語をできるだけ噛み砕き、制度の仕組みを分かりやすく解説します。
お金の不安を解消し、安心して次のステップへ進むための参考にしていただければ幸いです。

✨ 結論:B型事業所の「工賃」と「障害年金」はどちらも受け取れます


B型事業所に通って作業をすることで得られるお金(これを「工賃」と呼びます)と、国から支給される「障害年金」は、両方とも同時に受け取ることができます

「働くことで収入が発生したら、障害年金が減らされたり、止められたりするのではないか」と心配される方が多くいらっしゃいますが、安心してください。

B型事業所に通い始めたからといって、障害年金が自動的にストップすることはありません。

その理由は、障害年金という仕組みの本質にあります。

障害年金は、「病気や障害によって日常生活や就労にどれくらいの制限があるか」を基準に支給されるものです。


一方で、B型事業所での活動は、一般的な会社の「雇用契約」とは大きく異なります。

そのため、事業所に通えているからといって、「完全に体調が回復し、制限なく働けるようになった」とはみなされません。

むしろ、「専門的なサポートが必要な状態である」という証明にもなるため、基本的には年金に不利益な影響を与えることはありません。

結論:
制度上、B型事業所への通所と障害年金の受給は完全に両立できます。
「どちらかを選ばなければならない」と悩む必要はありませんので、まずはご自身の体調や生活のペースを守ることを一番に考えてくださいね。

❓ そもそも「就労継続支援B型」とは?福祉サービスとしての役割


B型事業所は、法律(障害者総合支援法)に基づいた「障害福祉サービス(就労系福祉サービス)」です。

一般的な会社でアルバイトや正社員として働く場合は、「雇用契約」を結びます。

これは「決まった時間、会社が求める成果を出して働く」という約束です。

そのため、体調に波がある方にとっては無理が生じやすく、会社のペースに合わせられずに負担となってしまうことがあります。


しかし、B型事業所は「福祉サービス」であるため、目的が大きく異なります。

ここは働く場所であると同時に、「リハビリの場であり、安心して過ごせる社会とのつながりの場」です。

雇用契約は結ばないため、以下のような特徴があります。

特徴 内容
自身の体調に合わせて通える 「週に1回、午前中の1時間だけ」など、無理のない通い方からスタートできる
負担の少ない作業内容 袋詰め、シール貼り、ハンドメイド、パソコンでの簡単な入力など、得意分野やペースに合わせた作業が用意されている
専門スタッフによるサポート 体調が悪くなったときはすぐに休憩室で休むことができ、困ったことがあればいつでもスタッフに相談可能

B型事業所は仕事の成果を厳しく求められる場所ではなく、一人ひとりの心と体のペースに寄り添いながら、ゆっくりとステップアップを目指す福祉の場所となっています。


このようにB型事業所は、一般の雇用とは異なり、利用者の体調を最優先に考えてサポートを行う「福祉の場」です。
雇用契約を結ばないからこそ、そこで作業をして得られる「お金」の仕組みも一般の給料とは少し異なります。
次は、その気になる工賃の基準について見ていきましょう。

💰 一般の給料とは違う?「工賃(こうちん)」の仕組みと平均額


B型事業所で作業をすると、毎月お金を受け取ることができます。

ただ、これは一般の会社でもらう「お給料(給与)」ではなく、「工賃(こうちん)」と呼ばれます。

B型事業所は雇用契約を結ばない福祉サービスであるため、法律で定められた「最低賃金(1時間あたりに支払うべき最低額のルール)」の対象外となります。

そのため、受け取れる金額は一般のアルバイトに比べると低く設定されています。

厚生労働省の調査によると、全国のB型事業所における平均月額の工賃は約15,000円〜20,000円前後となっています。

作業した時間や日数、こなした作業量に応じて、日給や時給の形で計算されて支払われるのが一般的です。

なお、事業所や作業内容によっては、成果に応じて数万円以上の工賃を支給しているところもあります。

工賃だけで自立した生活費のすべてをまかなうのは難しいのが現状ですが、だからこそ「障害年金」と組み合わせることで、生活全体のバランスを整えることができるようになります

B型事業所で支払われるお金は、最低賃金ルールが適用されない「工賃」であるため、一般的な給与に比べると低めの水準になっています。
しかし、この低さを補い、日々の生活に安定をもたらしてくれるのが「障害年金」との組み合わせです。
具体的な連動のメリットについて、次の章で詳しく解説します。

🌱 「障害年金」と「工賃」を合わせることで生まれる生活の安定


B型事業所の工賃だけで生活費のすべてをまかなうのは困難ですが、国からの障害年金」を生活のベースとし、そこに「B型事業所の工賃」をプラスすることで、経済的な安定感を得ることができます。

例えば、障害基礎年金2級(月額約6万〜7万円程度※受給条件による)を受け取っている方が、B型事業所に通って月に15,000円の工賃を得た場合、毎月の収入の合計は7万〜8万5千円ほどになります。

この工賃は、金額の多寡だけでなく、「自らの作業によって社会に貢献し、得られた対価」という大きな価値があります。

自分で稼いだ工賃を生活の足しにしたり、趣味や好物に充てたりすることは、自信や生活のモチベーションにつながります。

また、一般就労をして多額のお給料をもらうようになると、「就労能力がある」と判断されて将来的に障害年金が減額・停止されるリスクがあります。

しかし、B型事業所を利用している期間は「福祉のサポートが必要な状態」であることが明確なため、安心して年金を受給し続けられる点も大きなメリットです。

さらに、お金の面だけでなく、通所を通じて生活リズムが整うことや、スタッフや仲間との会話を通じて「自分は一人ではない」という安心感(メンタル面の安定)が得られることも、大きな相乗効果といえます。

障害年金を基礎とした生活基盤に、ご自身の体調に合わせて得た工賃が加わることで、経済的なゆとりと精神的な自信の両方を育むことができます。
無理なく社会とつながりながら、一歩ずつ自分の暮らしを豊かにしていけるので安心してくださいね。

📒 知っておきたい「利用料」と「交通費」の仕組みと確認の重要性


B型事業所を検討する上で、もう一つ知っておきたいのが「通うためにかかる費用」です。

ここでは「サービス利用料」と「交通費」の2つの仕組みについて解説します。

B型事業所は「福祉サービス」に分類されるため、利用にあたって法律に基づいた「サービス利用料」が発生する仕組みになっています。

ただし、国の定めたルールにより、利用者の大部分(全体の約9割以上)が、自己負担「0円」で利用しています。

利用料は、利用者本人の収入ではなく、「前年の世帯所得」によって、以下のように4つのグループに分かれています。

世帯の所得区分 おおよその条件 ひと月あたりの負担上限額
生活保護 生活保護を受給されている世帯 0円
低所得 住民税が非課税の世帯 0円
一般1 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)※グループホーム利用者や通所の方など 9,300円
一般2 上記以外の課税世帯 37,200円

表にある通り、前年の世帯所得が一定以下(住民税非課税など)であれば自己負担なしで利用できますが、世帯に一定以上の収入がある場合は、グループに応じて月ごとの負担上限額が設定されます。

同じ障害年金受給者であっても、ご家族の就労状況や同居世帯の所得によって免除にならないケースがあるため、自己判断は禁物です。


また、「せっかく工賃をもらっても、毎日の交通費で相殺されてしまうのでは」と心配される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

これに関しても、負担を軽減するためのいくつかの仕組みが存在します。

市町村の交通費助成金制度

多くの自治体では、B型事業所に通う方を対象に、バスや電車などの公共交通機関の運賃を一部または全額補助する「通所交通費助成制度」を設けています。

障害者手帳をお持ちであれば、元々の運賃が半額等の割引になる制度も併用できます。

事業所からの交通費支給・送迎

事業所によっては、独自の福利厚生として交通費を全額、あるいは一定額まで支給(工賃に上乗せ)してくれるケースがあります。

自宅の近くや最寄り駅まで「無料の送迎バス」を運行している事業所も非常に多く存在します。


このように、利用料も交通費も負担を抑える仕組みが数多く用意されています。

しかし、お住まいの地域や世帯の所得状況、また選ぶ事業所によって条件は一人ひとり大きく異なります

そのため、「実際にご自身がどの所得区分に該当し、どのような交通費補助を受けられるか」については、必ずお住まいの市区町村の「障害福祉課」などの窓口や、検討している事業所へ事前に確認するようにしてください

多くの利用者が自己負担を最小限に抑えて通えている制度ではありますが、実際の費用や免除・助成の対象になるかどうかは世帯の状況や自治体によって異なるため、確認が必須となります。
「自分の場合はどうなるだろう」と疑問に思ったら、まずは一度、専門の窓口で確認してみるのが確実です

🤝 一人で悩まずプロに頼ろう!「相談支援専門員」という心強い味方


ここまでお金や制度の仕組みを説明してきましたが、「自分で役所の窓口に行って説明を聞くのは緊張する」「たくさんある事業所の中から自分に合う場所をどうやって選べばいいか分からない」と、最初の一歩にハードルの高さを感じてしまう方もいるかもしれません。

そんなときに、あなたの味方になって全力でサポートしてくれるのが「相談支援専門員」というプロフェッショナルです。

相談支援専門員は、障害のある方やそのご家族の「こんな生活がしたい」「自分のペースで働いてみたい」という願いや困りごとを丁寧に聞き取り、一人ひとりに合った福祉サービスの組み合わせを提案してくれる「道先案内人(コーディネーター)」です。

都道府県が実施する厳しい研修を修了した公的な資格者であり、特定の施設に偏ることなく、中立・公平な立場であなたを支えてくれます。

相談支援専門員を頼るメリット 内容
自分に合う事業所をプロの目線で探してくれる 地域の数あるB型事業所の中から、体調、希望する作業内容、送迎の有無、職場の雰囲気などを考慮し、最適な場所を一緒に見つけてくれる
見学や体験通所に同行してくれる 事業所への連絡や見学のスケジュール調整をしてくれるだけでなく、当日は一緒に足を運んでサポートしてくれる
役所の手続きをバックアップしてくれる 「受給者証」の申請書類の書き方を教えてくれたり、役所の担当者との橋渡しをしてくれたりするため、手続きがスムーズになる
利用が始まった後も寄り添い続けてくれる 定期的に面談(モニタリング)を行い、通所後の悩みが出たときも間に入って優しく調整してくれる

これほど手厚いサポートをしてくれる相談支援専門員ですが、相談料や、利用計画(サービス等利用計画)を作成してもらうための費用は一切かかりません(自己負担0円です)。

費用はすべて国や自治体の給付金によってまかなわれるため、お金の心配をすることなく、安心して何度でも相談することができます

相談支援専門員にサポートを依頼したい場合は、お住まいの市区町村の「障害福祉課」などの窓口へ行き、「B型事業所の利用を検討しているので、相談支援事業所(専門員が所属する場所)を紹介してほしい」と伝えてみてください。

地域にある相談支援事業所のリストをもらうことができます。

また、地域にある「基幹相談支援センター」という総合窓口に連絡しても、信頼できる担当者を紹介してもらうことが可能です。

「一人で全部決めなければならない」と思う必要はまったくありません。
無料で味方になってくれるプロを頼ることは、制度として用意されている正当な権利です。
まずはあなたの「やってみたい」「不安だな」という気持ちを、相談支援専門員に聞いてもらうことから始めてみませんか。

💮 まとめ


ここまで、B型事業所の仕組みとお金に関する関係、そしてサポートしてくれる専門職について解説してきました。

改めて要点を整理すると、「障害年金をもらいながら、B型事業所に通って工賃を受け取ることは制度上まったく問題ありません」

B型事業所は、利用者に無理な成果や労働を強いる場所ではなく、「社会とつながりたい」「自分のペースでお金を稼いでみたい」という前向きな思いを、専門スタッフが一体となって支える福祉の場所です。

「毎日通えるか分からない」「周囲とうまく馴染めるか不安」といった心配がある場合でも、まずは週1回、1日1時間といった見学や体験から始めることが可能です。

また、お金の手続きや事業所選びで迷ったときは、一人で抱え込まずに役所の障害福祉窓口や、心強い味方である「相談支援専門員」にぜひ頼ってください

✅ この記事のおさらい

  • B型事業所の工賃と障害年金は、両方とも同時に受け取ることができます。
  • B型事業所は雇用契約を結ばない「福祉サービス」のため、平均工賃は月15,000円〜20,000円前後です。
  • 障害年金を生活の基礎とし、工賃をプラスすることで経済的な安定と自信の両方が得られます。
  • 利用料は約9割以上の利用者が自己負担0円で、交通費も助成制度が用意されています。
  • 事業所選びや手続きに迷ったら、無料で相談できる「相談支援専門員」を頼るのがおすすめです。

周囲のサポートを上手に借りながら、一歩ずつ、ご自身の心と体が「ここなら安心できる」と思える環境を見つけられることを、応援しています。

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【全国】就労継続支援事業所の一覧 | LITALICO仕事ナビ↗

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