身体障害があっても働ける!就労継続支援B型のメリットを徹底解説

「身体に障害があるけれど、社会とのつながりを持ちながら自分らしく働きたい」
「どんな働き方があるんだろう?」
「自分に合った仕事が見つかるか不安…」
「周りの人に迷惑をかけたくない…」
といった悩みを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。
身体に障害がある方にとって「働く」ということは体調面や環境面でさまざまな課題があるものです。
しかし、社会とのつながりを持ち、自立や生きがいを感じるためには、無理のない範囲で働くことがとても大切です。
そんな方にとって心強い選択肢の一つが「就労継続支援B型事業所」です。
身体障害があっても、安心して働くことができ、様々なメリットがある心強い味方となる場所です。
今回の記事では身体に障害のある方が就労継続支援B型事業所を利用することで得られる具体的なメリットについて分かりやすく解説します。
身体障害者の方が抱える働く上での課題

身体障害の種類や程度によって異なりますが、働く上で以下のような課題を抱える方が多くいます。
主な課題
・長時間の労働が難しい
・通勤や移動に制限がある
・職場環境にバリアがある(段差・トイレ・階段など)
・細かい作業が困難な場合がある
・周囲の理解や配慮が不足している
など
これらの課題を考慮し、安心して取り組める仕事や環境を提供するのが就労継続支援B型事業所です。
就労継続支援B型事業所とは?

就労継続支援B型事業所(以下B型事業所)は、障害者総合支援法に基づく福祉サービスのひとつで、一般企業での就労が難しい障害や難病がある方に、働く場所や機会を提供する福祉サービスです。
身体障害のある方にも通所しやすい環境や、個別配慮のある作業内容が整備された事業所も多く存在します。
参考(外部)リンク:障害者総合支援法とは? 目的やサービス、2024年の改正までわかりやすく解説
B型事業所の主な特徴
・雇用契約を結ばない(非雇用型)
・利用者一人一人の体調や状況に合わせた働き方が可能
・年齢制限を問わない
・工賃(作業に応じた報酬)が支給される
・軽作業中心で身体への負担が少ない仕事が多数
・支援員や専門スタッフによる支援あり
など
対象者や利用条件についてはこちらの記事をご覧ください。
就労継続支援B型とは?制度の仕組みから利用方法まで分かりやすく解説
障害者手帳がなくても大丈夫?就労継続支援B型で働くための条件とは
B型事業所について詳しい記事はこちらから
【初めての方へ】就労継続支援B型事業所とは?わかりやすく解説
就労継続支援A型事業所との違い

就労継続支援には、A型事業所とB型事業所があります。
区分 | 就労継続支援A型 | 就労継続支援B型 |
---|---|---|
対象者 | 一般企業に雇用されることが困難な障害者 | 一般企業への就職を希望する障害者 |
就労形態 | 企業と同様の雇用関係 | 訓練・支援を目的とした就労 |
給与 | 雇用契約に基づいた給与 | 作業に対する賃金または工賃 |
目的 | 一般企業への就職を前提とした就労 | 就労訓練、職場適応訓練、社会復帰支援 |
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就労継続支援A型とB型徹底比較!あなたに合った働き方を見つけよう!
身体障害がある方にとってのB型事業所のメリット

B型事業所は、身体障害をお持ちの方にとって、数多くのメリットがあります。
①個別配慮と柔軟な支援体制
身体障害の程度や状態によって、仕事への取り組み方は人それぞれです。
B型事業所では、利用者の障害特性や体力・希望等を考慮した「個別支援計画」が作成されます。
これにより、無理なく自分に合ったペースで働けます。
具体的な内容
- 自分の体調や都合に合わせて出勤日数や時間を調整できる
【例】
車いすを利用している方が午前中だけ作業
体力に自信がない方が週3日、1日2時間のみ通所
など
- 急な体調不良時にも柔軟な対応がある
- 医療的な側面に配慮した、看護師や専門スタッフの常駐がある事業所も
- 下肢に障害があり長時間の作業が難しい方でも、午前中のみや週に数回だけといったスケジュールでの利用が可能

②バリアフリーや福祉設備が充実
身体障害のある方が安心して利用するために、多くのB型事業所では、車椅子での移動がしやすいようにスロープや手すり、広めのトイレなどが設置されています。
身体への負担を軽減し、安全で快適な作業環境を提供します。
(例)
- 車椅子対応トイレ・スロープ・エレベーターなどの設備
- 作業テーブルの高さ調整、足下に余裕のあるスペース配置
- 安全面に配慮された段差解消、床材や手すりの設置
- 送迎サービスを提供している事業所もあり

③身体に合った多様な作業の選択肢
B型事業所では様々な作業を用意しており、障害の程度に応じて作業内容を調整してもらえるため、一人ひとりの身体状況に合った仕事が可能です。
(例)
- シール貼り・封入作業等の軽作業→手先や力が弱い方向き
- パソコンを使った作業(データ入力、Web制作、資料作成)
- 手芸やクラフト作業→創造性を活かしたい方向き
- 農作業や園芸→車椅子専用畑も整備されている場合あり
- 座ってできる軽作業中心の業務
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④社会的孤立を解消・自己肯定感の向上
身体に障害があると、どうしても社会とのつながりが希薄になりがちです。
B型事業所は「社会参加」「人との関わり」「生きがい」を取り戻す場でもあります。
(例)
- スタッフや他の利用者の方と交流でき、孤独感の軽減
- 成し遂げた作業への「評価」や「感謝」で自己肯定感が向上
- イベントやレクリエーションで心の健康促進
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⑤一般就労へのステップアップ
B型事業所は、身体障害のある方が一般就労を目指すための大切な土台にもなります。
段階的な支援により、A型事業所や就労移行支援、一般就労へのステップアップも目指せます。
(例)
- 本人の希望に応じてA型・一般就労への移行支援
- 作業訓練やビジネスマナー、資格取得支援、就職活動の練習
- 就労移行支援事業所へのスムーズな連携
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就労継続支援B型事業所で学ぶビジネスマナー:社会参加への第一歩
障害と向き合いながら就職を目指す方法!支援制度の活用と成功のポイント

⑥生活リズム・健康の安定
定期的に通うことで、「生活リズム」が整い、体調管理や精神の安定にもつながります。
(例)
- 朝起きて通所することで日常生活のリズムができる
- 適度な運動や規則正しい生活習慣の獲得
- 専門スタッフによる健康相談やアドバイスも受けられる
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就労継続支援B型を活用して、生活リズムを整えるコツ|無理なく健康的な毎日へ

⑦経済的な自立を目指せる
自身の力で収入を得て、経済的な安定に向けた第一歩を踏み出すための大切な機会となります。
(例)
- 作業の対価として「工賃」が支払われる
- 「自分で収入を得る」経験により自己肯定感の向上
- 生活費の一部を賄える

⑧個々の能力やペースに合わせた支援
B型事業所では、一人ひとりの能力やペースに合わせて、丁寧に支援が行われます。
一般企業のように、決められた時間内に一定の成果を出すことを求められるのではなく、それぞれの利用者の方の持てる力を最大限に引き出すことを重視しています。
(例)
- 個別支援計画の作成
- 段階的なステップアップ
- 専門スタッフによるサポート
- 外部機関との連携

⑨自立支援
単に働く場を提供するだけでなく、利用者一人ひとりの潜在能力を最大限に引き出し、地域社会の一員として自分らしく、そして可能な限り自立した生活を送れるよう、多岐にわたる支援を行うことを目指しています。
(例)
⑩送迎サービスや昼食提供がある場合も
身体障害がある方にとって、通所や日々の食事も大きな課題になりがちです。
B型事業所の中には、次のような生活支援サービスを行っている事業所もあります。
(例)
- 自宅や最寄り駅からの送迎
- 昼食の無料または低価格提供
- 服薬管理や生活リズムの支援

身体障害があっても、「できることを活かして働きたい」「社会とつながっていたい」という思いを叶えられる場所がB型事業所です。
B型事業所は、身体障害のある方が「働く」を通して、自分の人生を豊かにできる場所なのです。
無理のないペースで、自分らしい働き方を探したい方にとって、安心して一歩を踏み出せる大きな選択肢になります。
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就労継続支援B型を利用するメリットとは?自分らしい働き方を実現する方法
就労継続支援B型:身体障害者の方にとっての安心できる職場環境とは?
B型事業所で受けられる支援とは

①職業訓練
実際の作業を通じて必要なスキルを学びます。
多くの場合、軽作業や簡単な手作業が中心となりますが、IT化に伴い、パソコン技術や専門知識の習得を目指す取り組みも行われています。
②生活支援
昼食の提供、通所施設の利用、送迎サービスなど、生活面での支援も充実しています。
これにより、就労に集中できる環境が整います。
③健康管理
身体的な健康を維持するための配慮も行われます。
医療機関との連携により、定期的な健康チェックも可能です。
など
B型事業所を利用するには?

B型事業所を利用するには、以下の手順で手続きを行います。
①相談支援事業所への相談
まずは、お住まいの地域にある相談支援事業所に相談しましょう。
相談支援事業所は、障害者の方の様々な相談を受け付けており、就労継続支援B型事業所についても詳しく説明してくれます。

参考リンク(外部リンク)
京都府の就労継続支援B型事業所一覧 - 障がい者就労支援情報~全国版~
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②B型事業所の見学・体験
相談支援専門員からの紹介はもちろん、ご自身で気になるB型事業所があれば、積極的に見学や体験に参加してみましょう。
実際に事業所の雰囲気を感じたり、作業内容やサポート体制について詳しく聞いたりすることで、ご自身に合った環境かどうかを見極めることができます。
見学や体験は、複数の事業所で行うことをおすすめします。
それぞれの事業所の特色や雰囲気を比較することで、より自分に合った場所を見つけやすくなります。
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③サービス等利用計画の作成(相談支援事業所へ)
B型事業所を利用するには、「サービス等利用計画書」という書類が必要です。
これは相談支援専門員が一緒に作成してくれます。
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④ 障害福祉サービス受給者証の申請
サービス等利用計画ができたら、次に「障害福祉サービス受給者証」の申請をします。
これは「B型事業所を利用するための許可証」のようなものです。

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【完全ガイド】障害福祉サービス受給者証|利用の流れ・必要書類・注意点
↓
⑤利用契約の締結
利用する事業所が決まったら、正式な利用契約を結びます。
契約書の内容には、利用日数・時間・支援内容・工賃の支払い方法などが含まれています。
↓
⑥サービス利用開始!
契約が完了したら、いよいよ就労継続支援B型の利用スタートです!
初めは無理せず、自分のペースで。
身体の状態に合わせて短時間から始めるのもOKです。スタッフがあなたをしっかりサポートしてくれます。

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⑦個別支援計画の作成
B型事業所と利用者の方で、個別支援計画を作成します。
就労継続支援B型では、以下のような内容の具体的な支援を受けることが可能です。
主な内容
- 利用者の方の状況
- 作業内容
- 支援内容
- 目標
などを具体的に記載します。
ご利用の主な流れについて詳しい記事はこちらから
【完全ガイド】就労継続支援B型の利用方法|必要書類・手続きの全ステップ
【まとめ】
身体障害のある方にとって、B型事業所は、無理なく社会参加を実現できる大切な場です。
働きやすい環境や手厚いサポート、多様な作業、そして自信につながる工賃支給などの多くのメリットがあります。
自分に合った事業所を選ぶことで、安心して働き続けることができ、将来的なステップアップにもつなげることが可能です。
B型事業所の利用を検討されている方は、ぜひ一度見学や体験利用をしてみることをおすすめします。

「もう一度、働きたい」
「少しずつでも社会とつながりたい」
その気持ちがあれば、きっと前に進むことができます。
自分の人生をより良くするための第一歩として、ぜひこの制度を検討してみてください。

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