内部障害のある方へ|就労継続支援B型の仕組み・利用方法・メリットをわかりやすく解説

「内部障害があって一般就労が難しい」
「体調に波があり、安定して働けない」
「働きたいけど、なかなか自信が持てない」
といった悩みを抱えている方も少なくありません。
内部障害を抱える方々にとって、社会参加や就労は大きな課題です。
そんな悩みを抱える方にとって、無理なく社会とつながる手段の一つが「就労継続支援B型事業所」です。
💡この記事はこんな方におすすめ
- 内部障害があり、長時間働くことが難しい方
- 通院や体調変動を考慮した働き方を探している方
- 就労継続支援B型を活用して無理なく自分のペースで働きたい方
🌟この記事で分かること
- 身体障害・内部障害とは?
- 就労継続支援B型(B型事業所)とは?
- 内部障害のある方の就労に関する主な問題
- B型事業所で受けられる支援内容
- B型事業所を利用するメリット▶ 実際の利用者の声
- 就労継続支援B型事業所の選び方
- B型事業所を利用するには?
- よくある質問(FAQ)
について分かりやすく解説します。
身体障害・内部障害とは?

身体障害
身体障害とは、先天的または後天的な原因によって、身体の機能に一定以上の障害がある状態を指します。
身体障害は、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、内部障害などに分類され、外見から分かりやすいもの(手足の欠損や麻痺など)だけでなく、内部の機能障害や感覚機能の障害なども含まれます。
これらの障害は、日常生活や就労においてさまざまな制約をもたらす可能性があります。
日本の「身体障害者福祉法」では、身体障がいのある18歳以上の人で、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けた人を「身体障害者」と定義しています。

参考(外部)リンク:身体障害者福祉法(e-Gov法令検索)
内部障害
内部障害は、心臓、腎臓、呼吸器、膀胱・直腸、小腸、肝臓、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能などの内部臓器に関する障害を指します。
身体障害者手帳の交付対象にもなります。
外見からは分かりにくいため、周囲の理解や配慮が特に重要です。
主な特徴としては以下の点が挙げられます。
共通する特徴
- 外見から分かりにくい
健康に見えるため、周囲の理解が得られにくいことがあります。
- 疲れやすい・持久力がない
全身状態が低下しているため、体力が低下し、疲れやすい傾向があります。
- 体調が変動しやすい
障害のある臓器の状態や、その日の体調によって症状が大きく変動することがあります。
- 特定の環境に弱い場合がある
化学物質過敏症や、呼吸器疾患によるタバコの煙への過敏さなどが見られることがあります。

内部障害の主な種類
- 心臓機能障害
全身に必要な血液を送り出す心臓の機能が低下した状態です。
- 腎臓機能障害
血液中の老廃物や水分を排出する腎臓の機能が低下した状態です。
- 呼吸器機能障害
酸素と二酸化炭素の交換を行う肺の機能が低下した状態です。
- 膀胱・直腸機能障害
尿や便をためたり、排出したりする機能が低下または失われた状態です。
- 小腸機能障害
栄養を消化吸収する小腸の機能が低下した状態です。
- 肝臓機能障害
代謝や解毒などを行う肝臓の機能が低下した状態です。
- ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能障害
免疫機能が低下し、様々な感染症にかかりやすくなった状態です。
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就労継続支援B型とは?

就労継続支援B型(以下B型事業所)は、障害者総合支援法に基づいた福祉サービスです。
一般企業への就職が困難な障害や難病がある方に対して、働く場を提供するとともに、就労に必要な知識や能力の向上に向けた支援を行う施設です。
雇用契約を結ばず、利用者の方のペースに合わせて働くことができるのが特徴です。
作業に対しては工賃が支払われ、社会参加やスキル向上を目指すことができます。
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主な特徴

- 雇用契約を結ばない: 利用者と事業所の間で雇用契約を結ばないため、時間や日数の制約が比較的緩やかで、体調に合わせて自分のペースで働くことができます。
- 工賃の支給: 作業や活動に応じて、給料ではなく「工賃」が支払われます。工賃の額は事業所や作業内容によって異なります。
- 多様な作業内容: 事業所によって提供される作業内容は様々です。軽作業、手芸、パソコン作業、農作業、清掃、調理補助など多岐にわたります。
- 個別支援計画: 利用者一人ひとりの希望や能力、課題に応じた個別支援計画が作成され、それに沿った支援や訓練が行われます。
- 年齢制限は原則なし: A型事業所のような年齢制限は原則としてありません。
B型事業所について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【初めての方へ】就労継続支援B型事業所とは?わかりやすく解説
就労継続支援B型事業所はどんな人が対象?自分に合った支援を見つけよう!
B型事業所では、体調に波のある方でも無理なく社会参加が可能です。
とくに内部障害のように外見からは分かりにくく、波のある疾患を抱える方にとっては安心して通える仕組みが整っています。
内部障害のある方の就労に関する主な問題

1. 周囲の理解不足
内部障害は外見からはわからないことが多く、本人が配慮を必要としていても職場で「なぜ配慮が必要なのか」が理解されにくい傾向があります。
- 周囲の「見た目は元気そうだからできるはず」という誤解
- 疲れやすさ、体調不良の頻度への理解が得られない
- 通院や体調管理のための時間調整が困難
このような状況が、働く上での精神的な負担や離職リスクを高める要因となります。
2. 体力や持久力に制限がある
内部障害の種類や程度によっては、長時間の立ち仕事や重労働、または一定以上のストレスがかかる作業が困難な場合があります。
- 心臓病:軽度の運動でも息切れ、動悸がある
- 腎臓病:定期的な透析が必要で長時間勤務が難しい
- 肝臓疾患:倦怠感が出やすく集中力が続きにくい
これにより、就労時間や仕事内容に大きな制限が生じます。
3. 雇用側の受け入れ体制の不足
企業側が内部障害への配慮や制度を十分に整備できていない場合、就労の継続が困難になります。
- 障害者雇用に対する知識・経験が少ない
- 配慮ある勤務体系(短時間勤務、在宅勤務など)が柔軟に対応されない
- 障害に関する申告や相談のしにくさ
これらは、障害者雇用促進法による法定雇用率を満たすことに意識が向きすぎ、本来の配慮や働きやすさが実現されないケースにもつながっています。
4. 職種の選択肢が限られる
体力的制限や通院の必要性などから、フルタイムの一般就労が難しい方も多くいます。
そのため、選べる職種が限られるという課題もあります。
- 一般就労よりも就労継続支援A型・B型事業所など福祉的就労を選択するケースが多い
- 専門職やスキル職を目指すにも、通学・研修への参加が困難
5. 障害者手帳や制度利用へのハードル
内部障害を持っているにもかかわらず、自身が「障害者」であることに対する抵抗感や、手帳取得の煩雑さなどにより、必要な支援制度を活用できていないケースもあります。
- 「自分はまだ働けるから」と制度の利用を遠慮
- 手帳取得や制度の申請手続きが複雑で断念
これにより、本来受けられるべき支援(通勤支援、職場定着支援、就労移行支援など)を受けられない問題があります。

これらの問題点を解決し、内部障害のある方が安心して働くためには、職場の方々の理解と、無理のない範囲での適切な配慮、そして適切な就労支援が重要となります。
B型事業所では、これらの課題を踏まえ、一人ひとりに合わせた支援を提供しています。
B型事業所で受けられる支援内容
B型事業所では、内部障害のある方が安心して働くことができるよう、一人ひとりの状況に合わせた様々な支援を提供しています。

1. 体調に合わせた柔軟な作業スケジュール
内部障害のある方は体調に波があり、一定の労働時間をこなすことが難しい場合があります。
B型事業所では、短時間の通所や、週数回のみの利用など、個人のペースに合わせたスケジュールが組めます。
👉 例:週3日、1日2時間からスタートするなど
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2. 医療・福祉との連携
定期的な通院や薬の管理が必要な方も多いため、B型事業所では医療機関や訪問看護と連携を図っている場合が多く、体調悪化時の対応や緊急連絡体制も整えられています。
3. 生活支援・相談支援
作業以外にも、生活面での悩みや将来設計などについて、専門のスタッフ(生活支援員、サービス管理責任者など)に気軽に相談できます。
例えば
- 体調管理のコツ
- 生活リズムの改善
- 障害年金の手続き
- 社会資源(ヘルパー、通院支援など)の紹介
など
4. 多様な作業内容の提供
心身に負担がかからない作業が中心です。
主な作業
- 軽作業(シール貼り、封入作業、梱包など)
- パソコン業務(データ入力、画像加工など)
- 手芸やクラフト制作
- 農作業(無理のない範囲で)
- 清掃作業 など
利用者の能力や体調に応じて作業を調整できるため、無理なく続けられます。
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5. 工賃(作業報酬)の支給
B型は非雇用型のため最低賃金は保証されませんが、作業に応じた「工賃(こうちん)」が支払われます。
高額ではありませんが、自己肯定感や生活費の一部を賄えるとしての役割があります。
B型事業所を利用するメリットとは?
B型事業所を利用することで、無理のないペースで社会とのつながりを持ちながら、自分らしい働き方を見つけることができます。
以下のようなメリットがあります。
メリット | 内容 |
---|---|
柔軟な通所・作業時間 | 自分の体調や通院に合わせて調整可能 |
ストレスの少ない環境 | 配慮ある支援と、無理のない作業内容 |
社会とのつながりを維持できる | 家から出て人と接することで孤立を防止 |
スキル習得・自信の回復 | 将来的な一般就労へのステップにもなりうる |
医療との連携が可能 | 病状に合わせたサポート体制あり |
経済的にもわずかながら自立を目指せる | 工賃を通して働く喜びを実感 |
▶B型事業所の実体験談:実際の利用者の声

ここからは、実際にB型事業所を利用している方々の体験談を紹介します。
- Aさん(心臓病 30代)
「心臓病のため、一般の職場で働くのは難しかったのですが、就労継続支援B型を利用し、自分に合った環境で働けるようになりました。
勤務時間や仕事の内容を調整できるため、体調に合わせて働くことができ安心しています。」
- Bさん(糖尿病 40代)
「糖尿病の影響で仕事に対して不安がありましたが、就労継続支援B型を利用して安心して働けています。
スタッフが健康状態を常に気にかけてくれるため、体調管理も楽になりました。少しずつ経済的にも自立できる手応えを感じています。」
- Cさん(SLE(膠原(こうげん)病)30代)
腎不全による人工透析で就労が難しくなり、B型事業所を利用。現在は在宅で封入作業や入力作業を行い、週1回の通所で支援スタッフと面談。
体調に配慮しながら働けるため安心して続けられています。
透析の合間にも「社会の一員」として役立てていることが大きな励みです。
このようにB型事業所は、誰もが自分のペースで「働くこと」を実感し、社会の一員として活躍できる大切な支援の場なのです。
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就労継続支援B型事業所の選び方

自分に合ったB型事業所を選ぶことは、長く安心して働き続けるために非常に重要です。
①事業所の情報収集
- インターネットで検索
地域や障害の種類で絞り込み、事業所のホームページや口コミサイトをチェックしましょう。
- 相談支援センターへの相談
- 地域に相談支援センターがありますので、相談してみましょう。
- 相談支援センターでは、個々の状況に合った事業所を紹介してくれます。
参考リンク(外部リンク)
②事業所見学
B型事業所を見学する際は、ご自身の体調や生活に合った環境かどうかを見極めることがとても大切です。
見学時に確認すべきポイント💡
- 作業内容が自分の体力や興味に合っているか
- 無理のないペースで取り組めそうか
- スタッフとのコミュニケーションはスムーズか
- 利用者の方や支援員の方の雰囲気はどうか
- 自宅から通いやすいか
- 緊急時の対応マニュアルはあるか
- 医療機関との連携体制はあるか
③体験利用
見学だけでは分からない部分もあるため、実際に体験利用をしてみることをおすすめします。
体験利用で確認すべきポイント💡
- 作業内容が自分に合っているか
- スタッフのサポートは適切か
- 利用者同士のコミュニケーションは取れているか
- 仕事と生活のバランスは取れているか
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【身体障害のある方へ】就労継続支援B型事業所の選び方|失敗しないための重要ポイント
B型事業所を利用するには?

B型事業所を利用するためには、「障害福祉サービス受給者証」の取得が必要となります。

詳しい利用方法についてはこちらの記事をご覧ください。
就労継続支援B型と障害福祉サービス受給者証|利用の流れ・必要書類・注意点

-
途中で体調が悪くなった場合、休むことはできますか?
-
はい、体調不良や急な通院によるお休みも柔軟に対応してくれます。通所日数や時間も個別に相談できるため、無理なく継続できる環境が整っています。
事前に支援員と相談しながら、自分に合った通い方を設計できます。
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-
就労継続支援B型から一般就労に移行することはできますか?
-
はい、可能です。利用を続ける中で、体調やスキルが安定してきた場合は、一般就労に向けたステップアップ(A型事業所や就労移行支援など)を目指すことができます。事業所によっては、一般企業への実習や職場定着支援も行っています。
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-
地域のB型事業所はどうやって探せばよいですか?
-
「お住まいの地域名+B型事業所+内部障害」などで検索すると、最寄りの事業所情報が見つかります。
また、市区町村の福祉課、相談支援専門員、地域包括支援センターなどに問い合わせると、見学や体験利用の案内を受けることができます。
📝 参考リンク(外部)
就労継続支援B型事業所一覧 - 障がい者就労支援情報~全国版~
まとめ:内部障害があっても、あなたらしい働き方をB型事業所で見つけよう
内部障害のある方は、その特性から就労に不安を感じることがあるかもしれませんが、就労継続支援B型事業所は、一人ひとりの状況に合わせた配慮と支援を提供しています。
B型事業所のような福祉サービスを活用することで、「無理なく」「自分らしく」働くことが可能です。
あなたのペースで、新たな働き方を見つけることができるはずです。
まずは一歩踏み出し、地域のB型事業所に相談してみてください。

京都市伏見区にお住まいの皆様へ。
就労継続支援B型事業所「たきがわ笑店」は、「自分らしく働きたい」という気持ちを大切にする、あなたのための場所です。
就労継続支援の制度や特徴はもちろん、利用の対象となる方、そして利用にあたっての疑問など、皆様にとって役立つ情報を丁寧にご紹介しております。
「まずは少しずつ」「自分のペースで続けたい」
そんな思いをお持ちの京都市伏見区の皆様にも、安心して通っていただける温かい環境をご用意しています。利用者様一人ひとりの「やってみたい」を尊重し、それぞれのペースに合わせた働き方をサポートいたします。
対象となる方について
京都市伏見区にお住まいで、知的障害、精神障害、身体障害、発達障害などをお持ちの方で、一般企業での就労に不安がある方、または就労移行支援事業などを利用したが就労に結びつかなかった方などが対象となります。
お仕事内容について
京都市伏見区の「たきがわ笑店」では、利用者様の多様なニーズに合わせて、パソコンやスマートフォンを使った様々なお仕事をご用意しています。ご自身のスキルや興味に合わせて、無理なく取り組める作業がきっと見つかります。
在宅ワークも可能!
お仕事内容によっては、ご自宅にいながら働く「在宅ワーク」も可能です。
通所が難しい方でも、社会との繋がりを持ちながら、ご自身のペースで働くことができます。

※当事業所では内職の在宅は行っておりません。
「もしかしたら、自分にもできるかも!」
そう感じたら、まずはお気軽にお問い合わせください。
「たきがわ笑店」には、あなたが「自分らしく働ける」ためのサポートがここにあります。
安心できる環境で、新たな一歩を踏み出してみませんか?
まずはお気軽にお問い合わせください。



🏢事業所のご案内
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- 住所:〒612-0028
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