統合失調症でも大丈夫!就労継続支援B型事業所で無理なく社会参加する方法
統合失調症を抱える方の中には

「働きたいけれど自信がない」
「長時間の仕事は負担が大きい」
「症状があっても、無理なく働ける場所はあるのかな?」
と「働きたい」という意欲を持ちつつ、自信や体力、症状への不安から一歩を踏み出せずにいる方は少なくありません。
しかし、適切なサポートを受けながら、自分のペースで働ける環境があれば、社会とのつながりを持ち、充実した日々を過ごすことが可能です。
その選択肢の一つとして、就労継続支援B型事業所があります。
本記事では、統合失調症の方が就労継続支援B型事業所を利用するメリットや働き方、事業所の選び方について分かりやすく解説します。
就労継続支援B型事業所とは?

就労継続支援B型事業所(以下B型事業所)は、障害者総合支援法(外部リンク)に基づき、障害や難病のある方が、軽作業などの就労訓練を受けられる福祉サービスです。
雇用契約を結ばないため、自分のペースで働くことができ、体調や症状に合わせて柔軟に働き方を調整できます。
軽作業、農作業、内職、パソコン作業など、事業所によって作業内容は多岐にわたり、自身の興味や得意なことを活かせます。
近年では、デザインやSNS運用など、専門性の高い作業を取り入れている事業所も増えています。

関連記事はこちらから
【初めての方へ】就労継続支援B型事業所とは?わかりやすく解説
就労継続支援B型はどんな人が対象?自分に合った支援を見つけよう!
主な特徴
雇用契約を結ばないという点が、B型事業所の大きな特徴です。
これにより、利用者は体調や症状に合わせて、働く時間や日数を柔軟に調整することができます。

「午前中であれば、集中して作業に取り組むことができそう」
「週に数日だけ働きたい」
といった希望も、事業所と相談しながら実現可能です。
統合失調症とは?

統合失調症は、脳の機能に関わる精神疾患の一つで、一般的には約100人に1人が発症すると言われている病気です。
発症すると、仕事や日常生活に支障をきたすことがあり、長期的な治療とサポートが必要になります。
主な症状
・陽性症状(幻覚・妄想・興奮状態・まとまりのない言動など)
・陰性症状(意欲の低下・感情表現の減少・社会的ひきこもりなど)
・認知機能の障害(記憶力・注意力・思考力・判断力の低下)
・気分症状(抑うつ・不安など)

症状には波があり、調子の良い時と悪い時があるため、体調に合わせて柔軟に働き方を調整できる環境を選ぶことが、安定した就労生活を送る上で大切です。
考えられている主な原因

統合失調症の原因は、まだ完全には解明されていませんが、以下の要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
主な原因
①脳の機能異常
- ドーパミンなどの神経伝達物質のバランスの乱れ
- 脳の特定部位の構造や機能の異常
②遺伝的要因
- 家族歴があると発症リスクが高まる
③環境的要因
- ストレス
- 幼少期のトラウマ
- 薬物乱用
症状の程度や種類は人によって異なり、治療を続けることで安定した生活を送ることも可能です。
統合失調症は、早期発見・早期治療と、継続的な支援によって、症状をコントロールし、自分らしい生活を送ることが可能です。

統合失調症について詳しい記事はこちらから
👇「統合失調症」とは(参考外部リンク)
関連記事はこちらから
うつ病でも自分らしく働ける!就労継続支援B型事業所の安心サポートと社会復帰へのステップ
統合失調症の方に適した仕事探しの6つのポイント

仕事探しのポイント
①環境への配慮
- 静かで落ち着ける場所
- 人間関係の負担が少ない作業
②柔軟な勤務体系
- 症状に合わせて勤務時間や日数を調整できる、フレックスタイム制や在宅勤務が可能な職場が良いでしょう。
- 短時間勤務やパートタイムなど、無理のない働き方ができる環境も適しています。
③理解のある職場
- 障害への理解があり、配慮やサポートをしてくれる職場が安心です。
- 障害者雇用に積極的な企業や、就労移行支援を行っている企業も選択肢となります。
④単純作業
- 集中力が持続しにくい場合、単純な作業やルーティンワークが向いています。
- 自分のペースで進められる作業も良いでしょう。
⑤創造的な作業
- 症状が安定している場合、デザイン、プログラミング、執筆など、創造性を活かせる仕事も適しています。
- 自分の得意分野や興味のある分野を選ぶと、モチベーションを維持しやすいです。
⑥その他
一般就労が難しい場合、就労継続支援A型・B型事業所、就労移行支援などで、軽作業などの就労訓練を受けながら、一般就労を目指すこともできます。

関連記事はこちらから
就労継続支援A型とB型徹底比較!あなたに合った働き方を見つけよう!
就労継続支援B型と就労移行支援を徹底比較!自分に最適な支援を見つけよう!
統合失調症の方に適した仕事例

仕事の例
・データ入力
・書類整理
・軽作業(梱包、仕分けなど)
・清掃
・Webデザイン
・ライティング
・イラスト制作
など

関連記事はこちらから
👇
就労継続支援B型をもっと自由に!在宅勤務で叶える新しい働き方
就労継続支援B型×デザイン!スキルを活かし社会参加する方法とは?
就労継続支援B型 × ブログ作成|スキルアップしながら社会とつながる方法
大切なこと
・自分の症状や特性を理解し、無理のない範囲で働くことが大切です。
・周囲のサポートを受けながら、焦らずにステップアップしていくことが重要です。
統合失調症の方がB型事業所を利用するメリット

①自分のペースで働ける
統合失調症の症状は日によって変動が大きいため、体調や集中力が安定しないことがあります。
B型事業所では、週に数時間からでも働くことができ、体調に合わせて勤務時間や日数を柔軟に調整できます。
無理のないペースで働くことができるため、症状の悪化を防ぎながら、少しずつ働くことに慣れていくことができます。
② 体調に配慮したサポート
B型事業所には、障害福祉の専門知識を持つ支援員が常駐しています。
日々の体調やメンタルの変化に気づき、必要に応じて休憩を促したり、作業内容を調整したり、相談に乗ってくれるなど、きめ細やかなサポートを受けることができます。
一人で悩まずに、安心して働くことができる環境です。
③仕事を通じて社会とのつながりを持てる
統合失調症の方の中には、人との関わりに苦手意識を持つ方もいます。
しかし、B型事業所では無理のない範囲で人と関わる機会があるため、徐々に社会参加がしやすくなります。
社会参加への自信をつけ、孤立感の解消にもつながります。
④作業の種類が豊富
B型事業所では、軽作業やデザイン業務、データ入力など、さまざまな仕事が用意されています。
自分の興味や得意なことに合わせて作業を選ぶことができます。
自分に合った作業を見つけることで、就労に必要なスキルや知識を習得できます。

⑤自信力が身につく
どんなに小さな作業でも、「できた!」という成功体験を積み重ねることは、自己肯定感を高め、自信を持って社会に参加していくための大きな力となります。
B型事業所では、一人ひとりの能力やペースに合わせて、無理なく達成できる目標を設定し、成功体験を積み重ねていくことができます。
⑥将来の一般就労のステップになる
B型事業所は、すぐに一般就労を目指すことが難しい方にとって、そのための準備期間として最適な場所です。
規則正しい生活リズムを確立したり、働くための基礎的な体力や集中力を養ったり、コミュニケーション能力やビジネスマナーといった就労に必要なスキルを身につけたりすることができます。
B型事業所でできる仕事の種類

就労継続支援B型事業所では、様々な仕事の種類があり、事業所によって内容が大きく異なります。
主な仕事内容
①軽作業
- シール貼り
- 箱詰め作業
- 組み立て作業
- 清掃業務
✅メリット
- 体力に自信がない方や、長時間集中することが難しい方でも取り組みやすいです。
- 作業を通して、集中力や持続力、作業手順などを学ぶことができます。
②手工芸・創作活動
手芸
絵画
アクセサリー製作などの手作業での創作活動
など
✅メリット
- 自分の作品が形になる喜びを感じることができます。
- 創造性や表現力を高めることができます。
③パソコンを使った仕事
- データ入力
- 動画編集
- SNS運営(ブログ記事作成など)
✅メリット
- PCスキルを向上させることができ、将来の就職にも役立ちます。
- デスクワークが好きな方や、集中して作業に取り組みたい方におすすめです。
④クリエイティブな仕事
- イラスト制作
- ハンドメイド作品の制作
- デザイン業務(名刺やチラシの作成など)
✅メリット
- 自分の作品が形になることで達成感や自信、喜びを感じることができます。
- 創造性や表現力を高めることができます。
など

①相談
まずは、お住まいの市区町村の障害福祉課や相談支援事業所に相談し、B型事業所の利用について相談してみましょう。
そしてインターネットや情報誌などで、地域のB型事業所の情報を集めます。
参考リンク(外部リンク)
① 事業所の見学・体験
まずは、お近くのB型事業所を見学し、どのような仕事を行っているのかを確認しましょう。
事業所によって雰囲気や仕事内容が異なるため、複数の事業所を比較するのがおすすめです。
②受給者証の申請
B型事業所を利用するためには、市区町村で障害福祉サービス受給者証を取得する必要があります。
※主治医の診断書や意見書が必要となる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
障害福祉サービス受給者証
障害福祉サービス受給者証とは、障害のある方が障害福祉サービスを利用するために、市区町村から交付される証明書です。
この受給者証を持つことで、障害者総合支援法に基づく様々なサービスを利用することができます。

③利用開始
受給者証が交付されたら、事業所の支援スタッフの方と面談を行い、あなたの希望や目標、体調などを考慮した個別支援計画を作成します。
個別支援計画に同意したら、事業所と利用契約を結び、B型事業所での「働く」がスタートします。
最初は短時間から始め、徐々に慣れていくことが大切です。

B型事業所の詳しい利用方法についてはこちらをご覧ください。
⇒【完全ガイド】就労継続支援B型の利用方法|必要書類・手続きの全ステップ
B型事業所での注意点

① 体調管理を最優先に
統合失調症の症状は日によって変動することがあります。
日々の体調を記録し、変化を把握することが重要です。
また、ストレスや疲労によって悪化することがあります。
ストレスを感じた時の対処法(深呼吸、散歩、音楽鑑賞など)をいくつか用意しておくと良いでしょう。
無理をせず、体調が優れない日は休むことも大切です。
②周囲のサポートを活用する
自身の症状や特性、得意なことや苦手なことを、事前に事業所のスタッフに伝えておくことが大切です。
これにより、事業所側も適切なサポートを提供しやすくなります。
事業所の支援員や家族、主治医と定期的に相談しながら、安定した生活を送ることが重要です。

③ 長期的な目標を持つ
「どのくらい働きたいか」「どのようなスキルを身につけたいか」など、長期的な目標を持つことで、仕事のモチベーションが高まり、維持しやすくなります。
目標は、定期的に見直し、必要に応じて修正しましょう。
④周囲との距離感を大切に
人との距離感は、人それぞれ異なります。
無理に距離を縮めようとせず、自分のペースで関係を築きましょう。
境界線を明確にし、自分のスペースを確保することも大切です。
他の利用者やスタッフとのコミュニケーションは、無理のない範囲で取りましょう。
人間関係で困ったことがあれば、一人で抱え込まず、事業所のスタッフに相談しましょう。

関連記事はこちらから
👇
【就労継続支援B型】仕事探しのお悩みを解決!あなたに合った働き方を見つける方法
【就労継続支援B型】自分に合った事業所の選び方|後悔しないための8つのポイント
【まとめ】
統合失調症をお持ちの方にとって、「働くこと」や「社会と関わること」に不安を感じるのは自然なことです。
ですが、就労継続支援B型事業所なら、そんな不安をやわらげながら、ご自身のペースで一歩ずつ進むことができます。
スタッフが常に寄り添い、心の状態に合わせたサポートを行ってくれるので、安心して過ごせる環境が整っています。
日々の生活リズムを整えながら、自己肯定感や「自分らしく働く力」を育むことができる場所──それがB型事業所です。
「働きたい」という気持ちをあたたかく支えてくれる場所が、きっと見つかるはずです。まずは、お近くの事業所に気軽に相談してみてください。

参考リンク(外部リンク)
就労継続支援B型事業所一覧 - 障がい者就労支援情報~全国版~
笑店グループの就労継続支援B型事業所は、就労継続支援の制度や特徴、利用の対象となる方、そして利用にあたってのご質問など、皆さまにとって役立つ情報を紹介しております。
お仕事内容にもよりますが、在宅ワークも可能!
当事業所では在宅での内職は行っておりません。
今まで培ってきたスキルを活かして活躍される方もいれば、スキルアップのために未経験でチャレンジされる方もいらっしゃいます。
どんなことでもお気軽にご相談ください。
スタッフが一人ひとり丁寧に対応させていただきます。


笑店グループの就労継続支援B型事業所でのお仕事内容についてはこちらをご覧ください
👇
