就労継続支援B型の対象者は?利用できる人の3つの要件と2025年10月からの変更点
就労継続支援B型の対象は、一般企業に雇用されて働くことが難しい障がいや難病のある方です。年齢の上限はなく、障害者手帳がなくても自治体の判断で利用できる場合があります。利用するには、省令で定められた3つの要件のいずれかに当たることが条件で、2025年10月以降に新しく利用を始める方は原則として「就労選択支援」を先に利用します。
この記事では、対象者の定義、3つの要件、就労選択支援との関係、手帳の有無、笑店グループに実際に通っている方の様子を、2026年10月時点の厚生労働省などの公的資料にもとづいて説明します。
B型そのもののしくみ(仕事内容・工賃・利用の流れ)は、柱の記事「就労継続支援B型とは?対象者・仕事・工賃・利用の流れ」にまとめています。
目次
- 対象者の基本(法律・省令上の定義)
- 利用できる3つの要件
- 2025年10月から:就労選択支援との関係
- 障害者手帳がなくても利用できる?
- 実際に通っている方の様子(笑店グループ)
- B型が向いている方・別の選択肢を考えたい方
- 対象かどうか迷ったときの相談先
- よくある質問
- まとめ
対象者の基本(法律・省令上の定義)
障害者総合支援法の障害福祉サービスを利用できるのは、身体障がい・知的障がい・精神障がい(発達障がいを含む)のある方と、厚生労働大臣が定める難病などの方です。そのうち就労継続支援B型は、厚生労働省の説明では「就労移行支援事業等を利用したが一般企業等の雇用に結びつかない者や、一定年齢に達している者などであって、就労の機会等を通じ、生産活動にかかる知識及び能力の向上や維持が期待される者」が対象です(厚生労働省「障害福祉サービスの内容」)。
- 障がいの種類は問いません。身体・知的・精神・発達・難病のいずれでも対象になります。
- 年齢は原則18歳以上。15歳以上で児童相談所長が必要と認めた場合など、一定の手続きを経て利用できることがあります(「18歳未満でもB型を利用できる?」)。上限はありませんが、65歳以上の方は介護保険サービスが優先される原則があります(「65歳以上の年齢制限と利用条件」)。
- 障害支援区分の認定は不要。B型などの「訓練等給付」では、介護給付のような障害支援区分の認定は原則として必要ありません。
- 前提は「一般企業で雇用されて働くことが難しい」こと。働きたい気持ちがあっても、体調・年齢・体力などの事情で雇用契約にもとづく就労が難しい方のためのサービスです。
利用できる3つの要件
障害者総合支援法施行規則は、B型の対象を次のいずれかに当たる方と定めています(2026年10月時点。自治体の案内文をもとに整理)。
| 要件 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | 就労経験があり、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが難しくなった方 | 以前に会社やアルバイトで働いた経験があり、体調の悪化や年齢で続けられなくなった方。就労選択支援を経ずに利用できます |
| 2 | 50歳に達している方、または障害基礎年金1級を受給している方 | 年齢または年金の等級で判断されるため、アセスメントは不要です |
| 3 | 1・2のどちらにも当たらない方で、就労アセスメントにより就労面の課題などの把握が行われた方 | 就労経験のない若い方などはこの要件です。2025年10月以降は原則として就労選択支援でアセスメントを受けます |
このほか、障害者支援施設に入所している方は、相談支援事業所がサービス等利用計画案を作成したうえで、市町村が必要と認めた場合に利用できます。
受給者証の支給決定期間は自治体ごとに決まっています。たとえば仙台市では50歳未満が1年、50歳以上が3年です(仙台市「就労継続支援B型」2026年7月更新)。期間が満了する前に更新の手続きをして利用を続けます。
2025年10月から:就労選択支援との関係
就労選択支援は、障害者総合支援法の改正で2025年10月1日に始まった障害福祉サービスです(法第5条第13項・厚生労働省 障発0331第3号 令和7年3月31日)。短期間の作業体験などを通じて、本人の希望・得意なこと・必要な配慮を一緒に整理し、B型・A型・就労移行支援・一般就労のどれが合うかを選ぶための材料をつくります。
この開始にあわせて、新しくB型の利用を希望する方は、原則として就労選択支援を先に利用することになりました。それまでは就労移行支援事業所などで「就労アセスメント」を受ける流れでしたが、これに代わるものです。
次の方は、就労選択支援を経なくてもB型を利用できます。
- 50歳に達している方、または障害基礎年金1級を受給している方(要件2)
- 就労経験があり、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが難しくなった方(要件1)
- すでにB型を利用していて、受給者証を更新する方(希望すれば就労選択支援を利用することもできます)
近くに就労選択支援の事業所がない、または待機が長い地域では、従来どおり就労移行支援事業所などのアセスメントを経てB型を利用できる経過的な扱いが国から示されています。京都市も、2025年10月以降に新しくB型を利用する方は就労選択支援を先に利用するよう案内しています(京都市 障害保健福祉推進室の周知文書)。寝屋川市・門真市など大阪側の自治体の運用は、見学のときに事業所から最新の状況をお伝えします。
笑店グループの面談では、次のようにご案内しています(たけだ笑店 サービス管理責任者・浦)。

面談では、まずこれまでの就労経験と年齢、いまの病状をうかがって、就労選択支援を先に受ける必要がある方かどうかを一緒に確認します。
必要な方には、お住まいの市区町村の窓口と就労選択支援の事業所をご案内し、アセスメントの結果が出たら受給者証の申請に進みます。必要のない方は、そのまま受給者証の申請の準備に入ります。どちらの場合も、見学や体験は先にしていただけます。
障害者手帳がなくても利用できる?
利用できる場合があります。B型の利用に必要なのは障害者手帳ではなく、市区町村が発行する「障害福祉サービス受給者証」です。手帳を持っていない方でも、医師の診断書や意見書などで障がいや難病があることが確認でき、自治体が必要と認めれば受給者証が交付されます。
とくに精神障がい・発達障がいの方は、通院はしているが手帳はまだ申請していない、という方が少なくありません。難病の方は、厚生労働省が定める対象疾病に当たれば障害者手帳がなくても対象になります。手帳がない場合の手続きは「就労継続支援B型は手帳なしで利用できる?」でくわしく説明しています。
実際に通っている方の様子(笑店グループ)
要件を読んでも「自分が当てはまるのか」は分かりにくいものです。参考として、笑店グループに通っている方にインタビューした動画を2本紹介します(笑店グループちゃんねる・2026年7月公開・各1分ほど)。
「自分のペースで働ける場所とは?」
一人で過ごすか誰かと話すかを自分で選べる距離感、通い始めて変わったこと、今の仕事と目標
「こんな働き方、初めてでした。」
体調や特性を見てもらえること、通院の日への配慮、仕事が1年以上続いて自信になったこと

動画でお話ししてくれた方は、もともと人に自分のことを話すのが苦手で、一般の仕事では1年以上続いたことがなかったそうです。笑店に通い始めてからは、体調や特性を見てもらえること、通院の日も気にかけてもらえること、一人で過ごすか誰かと話すかを自分で選べる距離感が合っていて、1年以上続いていることが自信になったと話しています。今はリサーチ作業や軽作業・検品に取り組みながら、A型事業所や障がい者雇用へのステップも視野に入れています。
対象になるかどうかで迷う方の多くは、「働きたい気持ちはあるけれど、前の職場では続かなかった」という方です。続かなかった理由が体調や特性にあるなら、それはB型の利用を相談してよい理由になります。まずは見学で、事業所の雰囲気と仕事を見てみてください。
事業所ごとの所在地・連絡先は「事業所一覧」をご覧ください。
B型が向いている方・別の選択肢を考えたい方
B型が向いている方
- 体調に波があり、決まった時間に毎日働く自信がまだない
- 短時間・週1〜2回から始めたい
- 働くことから長く離れていて、まず生活リズムを整えたい
- 雇用契約のプレッシャーなしに、できることを増やしていきたい
別の選択肢も考えたい方
- 決まった時間に働けそうで、最低賃金以上の収入を得たい → 就労継続支援A型(「就労継続支援A型とB型の違い」)
- 2年以内に一般企業への就職をめざしたい → 就労移行支援
- 自分に何が合うか分からない → 就労選択支援でアセスメントを受ける
- すでに一般企業で働いていて、職場での悩みを相談したい → 就労定着支援(「就労継続支援B型と就労定着支援の違い」)
どれが合うかは、見学や相談で話しながら決めて構いません。笑店グループでも、B型から始めて同じグループのA型事業所へ進んだ方がいます。
対象かどうか迷ったときの相談先
- 市区町村の障がい福祉の窓口。受給者証の申請先で、要件に当たるかどうかの最終的な判断もここで行われます。
- 相談支援事業所。サービス等利用計画の作成を担い、どのサービスが合うかを一緒に考えてくれます。
- B型事業所の見学・相談。受給者証がなくても見学できます。笑店グループでは申請書類の準備をサポートし、希望があれば窓口に同行します。
費用は世帯の所得で決まり、多くの方は0円です(「就労継続支援B型の利用料はいくら?」)。受給者証の申請の流れは「障害福祉サービス受給者証とは?」と「ご利用の流れ」をご覧ください。
よくある質問
-
働いた経験がない20代でも利用できますか?
-
できます。就労経験がない方は要件3に当たり、2025年10月以降は原則として就労選択支援でアセスメントを受けてから、B型の支給決定を受けます。
-
学校に在学中でも利用できますか?
-
原則として在学中は利用できません。特別支援学校高等部の生徒は、在学中に就労選択支援(または就労アセスメント)を受けて、卒業後の利用につなげる流れが一般的です。京都市は支援学校在校生向けの手引きを公開しています。
-
ほかの事業所やサービスと併用できますか?
-
2か所のB型を併用したり、ほかのサービスと組み合わせたりすることは、受給者証の支給量の範囲で可能な場合があります。自治体の判断になるため、希望する利用日数とあわせて事前に相談してください(「就労継続支援B型の掛け持ち」)。
-
診断はありますが、手帳は申請中です。
-
手帳の交付を待たずに受給者証を申請できる場合があります。医師の診断書など、自治体が求める書類を確認してください(「手帳なしでの利用」)。
-
生活保護を受けていても利用できますか?
-
できます。利用料の負担上限月額は0円です。工賃は収入として福祉事務所への申告が必要で、扱いは担当のケースワーカーに確認してください。
まとめ
就労継続支援B型の対象は、一般企業で雇用されて働くことが難しい障がい・難病のある方で、3つの要件のいずれかに当たることが条件です。年齢の上限はなく、障害者手帳がなくても利用できる場合があります。2025年10月以降に新しく利用する方は、50歳以上・障害基礎年金1級・就労経験がある方などを除き、原則として就労選択支援を先に利用します。
自分が対象になるか迷ったら、市区町村の窓口か事業所の見学で相談してください。B型のしくみ全体は「就労継続支援B型とは?」、笑店グループの各事業所は「事業所一覧」をご覧ください。
参考資料・確認日
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)第5条、同法施行規則
- 厚生労働省「障害福祉サービスの内容」
- 厚生労働省 障発0331第3号「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う関係省令の整備に関する省令等の公布等について(通知)」(令和7年3月31日)
- 厚生労働省「障害者の利用者負担」
- 京都市「就労選択支援の開始に伴う就労継続支援B型の利用について(周知)」
- 仙台市「就労継続支援B型」(2026年7月1日更新)/愛知県「就労選択支援」(2026年5月21日更新)
制度に関する記述は、2026年10月19日時点の上記資料で確認しています。要件に当たるかどうかの最終的な判断は、お住まいの市区町村が行います。
この記事の監修者

浦 正和うら まさかず
笑店グループ たけだ笑店 サービス管理責任者
保有資格:保育士/サービス管理責任者
障がい福祉の現場に約24年携わり、知的障がい・自閉症・精神障がいのある方の支援を経験。現在はたけだ笑店で、利用を考えている方との面談や個別支援計画の作成を担当しています。
監修範囲:事業所での支援・利用の流れ・障がいの特性に合わせた関わり方。制度・費用に関する記述は公的資料をもとに笑店グループが作成しています。
監修者のプロフィールを見る2026年10月 監修
📝 参考リンク(外部)
【全国】就労継続支援事業所の一覧 | LITALICO仕事ナビ↗

就労継続支援B型事業所「笑店グループ」では、「自分らしく働きたい」という気持ちを大切にし、一人ひとりに寄り添った支援を行っています。
就労継続支援の制度や特徴はもちろん、利用の対象となる方、そして利用にあたっての疑問など、皆様にとって役立つ情報を丁寧にご紹介しております。
「まずは少しずつ」「自分のペースで続けたい」
そんな思いをお持ちの皆様にも、安心して通っていただける温かい環境をご用意しています。
利用者様お一人ひとりの「やってみたい」を尊重し、それぞれのペースに合わせた働き方をサポートいたします。
対象となる方について
知的障害、精神障害、身体障害、発達障害、難病をお持ちの方で、一般企業での就労に不安がある方、または就労移行支援事業などを利用したが就労に結びつかなかった方などが対象となります。
お仕事内容について
利用者様の多様なニーズに合わせて、パソコンやスマートフォンを使った様々なお仕事をご用意しています。
ご自身のスキルや興味に合わせて、無理なく取り組める作業がきっと見つかります。
在宅ワークも可能!
お仕事内容によっては、ご自宅にいながら働く「在宅ワーク」も可能です。
通所が難しい方でも、社会との繋がりを持ちながら、ご自身のペースで働くことができます。

※当事業所では内職の在宅は行っておりません。
「もしかしたら、自分にもできるかも!」
そう感じたら、まずはお気軽にお問い合わせください。
あなたが「自分らしく働ける」ためのサポートがここにあります。
安心できる環境で、新たな一歩を踏み出してみませんか?

どんなことでもお気軽にご相談ください。
スタッフが一人ひとり丁寧に対応させていただきます。


事業所のご案内
🏢 就労継続支援B型事業所 ふじのもり笑店
📮 住所
〒612-0028
京都市伏見区深草飯食町839-14
ソフトウェーブビル3階
📞 電話番号
075-644-4815
🕒 営業時間
9:00~18:00(⼟日休み)
📥 受付時間
9:00~18:00(⼟日・祝日除く)
📧 メール
info@shoten-group.com
🚶♂️ アクセス
京阪本線「藤森駅」西口より徒歩3分
ソフトウェーブビルのエレベーターで3階までお越しください。
🏢就労継続支援B型事業所 ふるかわばし笑店
📮 住所
〒571-0030
大阪府門真市末広町1番7号
末広ビル2階(旧松井ビル)
📞 電話番号
050-1506-9415
🕒 営業時間
9:00~18:00(⼟日休み)
📧 メール
info@shoten-group.com
🚶♂️ アクセス
京阪本線「古川橋駅」より線路沿いに東へ徒歩4分
末広ビル(旧松井ビル)階段で2階までお越しください。

📥 受付時間
9:00~18:00(⼟日・休業日除く)
🏢就労継続支援B型事業所 たけだ笑店
📮 住所
〒612-8414
京都府京都市伏見区竹田段川原町269番地
📞 電話番号
050-1113-9161
🕒 営業時間
9:00~18:00(⼟日休み)
📧 メール
info@shoten-group.com
🚃 アクセス
京都市営地下鉄・近鉄「竹田駅」北口より徒歩3分
📥 受付時間
9:00~18:00(⼟日・休業日除く)
🏢就労継続支援B型事業所 ねやがわ笑店
📮 住所
〒572-0042
大阪府寝屋川市東大利町2-10
丸喜ビルヂィング2F
📞 電話番号
072-886-3932
🕒 営業時間
9:00~18:00(⼟日休み)
📧 メール
info@shoten-group.com
🚃 アクセス
京阪本線「寝屋川市駅」南改札口を出て西へ、外島橋をわたり川沿いを北へすぐ(徒歩3分)
📥 受付時間
9:00~18:00(⼟日・休業日除く)
🌐 公式サイト(HP)
📱 SNS


